ヤマカガシの体色の変異

提供: 広島大学デジタル博物館
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解説

  • ヤマカガシは多くの体色の変異が個体や地域によってあることで知られている.同じ地域でみられるものでも体色の差異は様々である.
  • ヤマカガシには赤い模様が入っているという言説は,誤解を招く表現である.関東・九州地方などでみられるものや幼体では赤みが強いものが多くみられるが,中国地方,特に広島県でのヤマカガシの体色のパターンは多岐にわたり,成熟した個体では赤みが目立つものはむしろ少数となる.
  • ヤマカガシは近年毒ヘビとして一般にも知られるようになったが,かねてより人の生活圏にともに暮らしてきたヘビである.こちらから干渉しなければ基本的に出会うとすぐに逃げていく臆病な性質で,直接素手で扱いでもしないかぎりはまず咬まれることはない.本質的に無害なヘビであることを理解してほしい.
  • もしヤマカガシと思われるヘビに遭遇しても,こちらから攻撃したり騒ぎ立てたりせず,静かに見守っていればすぐに去っていくだろう.ヤマカガシがいることは,カエルなどの豊富な餌資源とそれを支える自然環境があることの証左である.
  • 自身で同定できない・確証のないヘビには絶対に触らないことが,ヤマカガシ咬傷をふせぐうえで最も大切なことである.

ヤマカガシ

備考


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