文化財博物館/保存と整備

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保存遺跡の概要

東広島地区

鏡西谷遺跡D・E・F・G地区(1982年度)

  • 保存形態 現状保存。遺構は埋め戻し。
  • 概要 保存地区一帯は弥生時代中期後半から後期初頭の集落跡で、住居跡、貯蔵穴、墳墓などが一体となって良好な状況で残されている。また、D地区に鎌倉時代後半の墳墓群、F地区に室町時代の郭状施設などが残されている。
  • 現状 遊歩道、説明板設置。

鏡東谷遺跡古墳時代横穴式石室(1983年度)

  • 保存形態 移築保存(鏡西谷遺跡D地区へ移築)。
  • 概要 全長約4.8mの無袖式の横穴式石室である。
  • 現状 復元、説明板設置。

山中遺跡(1984年度)

  • 保存形態 現状保存。遺構は埋め戻し。
  • 概要 弥生時代の墓地遺跡である。山中池の北側丘陵頂部に立地し、箱式石棺墓1基、土壙墓11基、土坑1基、集石遺構2基、溝2条などからなる。
  • 現状 山林、未整備

西ガガラ遺跡第1地点(1988年度)

  • 保存形態 現状保存。遺構は埋め戻し。
  • 概要 1986年度に検出した旧石器時代住居跡周辺の区画を中心に保存した。旧石器時代の住居跡6軒、炉跡1軒、土坑10基、縄文時代の住居跡1軒、土坑11基などが現状保存された
  • 現状 緑地(草原)、説明板設置。

第2地点(1988年度)

  • 保存形態 現状保存。埋め戻し。
  • 概要 開発計画が予定されていない南側の山林部分について保存した。保存地区は、1985年度の予備調査の結果から旧石器時代の遺構・遺物が広く残されていることが想定できる。
  • 現状 山林、説明板設置。

西ガガラ遺跡第3地点(1988年度)

  • 保存形態 現状保存。
  • 概要 開発計画が予定されていない山林部分について保存した。保存地区は1987年度の予備調査の結果から旧石器時代・縄文時代の遺構・遺物が広く残されていることが想定できる。
  • 現状 山林、未整備。

鴻の巣遺跡(1990年度)

  • 保存形態 現状保存。
  • 概要 開発計画が予定されていない南側の山林部分について保存した。保存地区は、1988年度の予備調査の結果から旧石器時代~縄文時代の遺構・遺物が広く残されていることが想定できる。
  • 現状 山林、説明板設置。

新池遺跡(1990年度)

  • 保存形態 現状保存。埋め戻し。
  • 概要 予備調査において旧石器~縄文時代の遺物が集中して検出された。開発計画の縁辺にあたっており、計画変更して保存された。
  • 現状 山林、未整備。

山中池南遺跡第1地点(1992年度)

  • 保存形態 現状保存。遺構埋め戻し。
  • 概要 市道下見・中郷線に接する調査区東半部は土手状に緑地帯として残されたことから遺構の保存が可能となった。中世の鍛冶炉跡、炭窯跡、溝などの遺構が保存された。
  • 現状 緑地、説明板設置。

陣ヶ平西遺跡(1993年度)

  • 保存形態 現状保存。遺構埋め戻し。
  • 概要 1989年度の予備調査で南に面した丘陵裾一帯には古墳時代後期の集落跡が良好な状態で残されていることが明らかとなり、集落跡の北東丘陵にはこの集落と有機的な関連をもつ横穴式石室墳が検出された。1991年度の開発経過にあたってはこの予備調査の結果が尊重され、開発地区を集落跡の北側へ変更して、集落跡や古墳については現状のまま保存された。
  • 現状 山林、説明板設置。

鴻の巣南遺跡(1994年度)

  • 保存形態 現状保存
  • 概要 1994年度の発掘調査で検出した弥生時代後期の竪穴住居跡について保存した。
  • 現状 遺構復元整備、説明板設置。2012~2013年度に竪穴住居跡(1号住居跡)の復元整備を行った。1号住居跡は減地表下約1mに保存されており、遺構の真上に復元整備した。発掘調査時の状態を再現するとともに、住居跡の西側半部について住居の骨組みを復元して竪穴住居の構造が分かるようにした。

山中池南遺跡第2地点(1995年度)

  • 保存形態 現状保存。埋め戻し。
  • 概要 山中池南遺跡第2地点一帯は大学関連附属施設候補地となっていたことから、1991年度・1994年度に予備調査を実施した。予備調査の結果、丘陵の北側半分に遺構が集中していることが想定された。その後大学院先端物質科学研究科の有力候補地となったことから、1995年度より年次計画で発掘調査を行うこととなった。予備調査と発掘調査の結果を受けて調査対象地は丘陵の南側半分とされ、北側半分は保存区とされた。丘陵の北側半分は縄文時代の炉跡1基、中世の柵状遺構1基、溝3条、切岸1ヶ所や時期不明の土壙墓5基などが確認されている。
  • 現状 山林、未整備。

山中池南遺跡第2地点(1997・1999年度)

  • 保存形態 現状保存、埋め戻し。
  • 概要 1995~1999年度の5ヶ年にわたって遺跡の南半部の発掘調査を実施した。1997年度には、それまでの調査で検出された遺構のうち、古墳時代後期の竈付住居跡1軒、鍛冶工房跡1軒とその周辺の遺構が保存された。また、1999年度には古墳時代後期の須恵器焼成窯跡1基とその周辺の遺構が保存された。その後、大学院先端物質科学研究科建設計画が変更となり、山中池南遺跡第2地点全体が保存区として現状保存されることとなった。
  • 現状 北側は山林。南側の発掘調査範囲は遊歩道の設置と遺構復元整備。2007~2009年度、2010~2011年度に年次計画により古墳時代の遺構を中心に復元整備を行った。復元整備は、竈付住居跡(1号住居跡)、鍛冶工房跡(2号住居跡)、須恵器焼成窯跡について行い、各遺構をめぐって見学できるように遊歩道を設置した。1号住居跡および2号住居跡は遺構の上に約50cmの土盛をして発掘された状態の遺構を再現するとともに、遺跡が廃絶した後に失われた部分を復元した。須恵器焼成窯跡は焚口部分と前庭部(作業場)、灰原(壊れた須恵器、焼土、灰、木炭などの廃棄場所)を中心に復元した。

鴻の巣遺跡(2000年度)

  • 保存形態 現状保存,埋め戻し。
  • 概要 計画変更に伴って保存区東端部の発掘調査を行い、縄文時代~中世の遺構・遺物が検出された。中でも、弥生時代中期前葉の竪穴住居は貴重な資料で、現状保存した。
  • 現状 緑地、説明板設置。