日本の植生と亜熱帯林について

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日本の植生と亜熱帯林について

日本の植生

 日本列島は北海道から沖縄まで北から南に長く連なり,緯度に大きな差がある.また,海岸から高山まで起伏が大きな地形になっている.緯度や高低差によって気候の差が生じるとともにさまざまな立地が存在し,その気候や立地に応じた植生が成立する.

 日本の植生は大きく4つの植生帯に分けることができる.

気候帯 植生 地域
亜寒帯 亜寒帯林(亜寒帯針葉樹林および亜高山帯針葉樹林) 北海道~中部地方の高山
冷温帯 冷温帯林(落葉広葉樹林,夏緑樹林) 中部~東北地方
暖温帯 暖温帯林(常緑広葉樹林,照葉樹林) 関東以西の本州,四国,九州
亜熱帯 亜熱帯林 南西諸島

熱帯林

 熱帯林では種多様性が非常に高く,常緑の高木やヤシ類,木性シダ,つる植物,着生植物,絞め殺し植物,アリ植物などが多いという特徴がある.また,熱帯の植物は,樹木であっても年輪が発達しない,板状に発達した板根や支持根をもつ,幹に直に花がつく幹生花,芽を保護する芽鱗がない,葉が厚く無毛,光沢があり,鋸歯が少なく,葉の先端が尖るなどの特徴を持つ.また,海岸にもマングローブの林が発達する.

亜熱帯林

 亜熱帯林は亜熱帯で成立する森林で,常緑広葉樹を主体とする.暖かく降水量が多い地域にあり,日本ではおもに南西諸島で見られる.亜熱帯林は熱帯林で見られる植物の特徴が見られる.一方で,優占種については暖温帯林との共通性が高く,熱帯林で見られるフタバガキ科やフトモモ科,ミソハギ科などの植物が少ないまたは存在しない点が異なる.また,相観的にも暖温帯林との区別が困難である.

 日本で亜熱帯林が存在する南西諸島は,その地史や成因,島嶼(とうしょ)という環境,恒常的に台風などの影響を受けるといった特徴を持つ.また,固有種や絶滅危惧種が多く,生物多様性が高い地域で,世界的にも特異な存在と言える.このような点も評価され,「奄美大島,徳之島,沖縄島北部及び西表島」として2021年7月に世界遺産に登録されている.

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脚注

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