ニホンヒキガエル

提供: 広島大学デジタル博物館
Bufo japonicus japonicusから転送)
ナビゲーションに移動検索に移動

広島大学 > デジタル自然史博物館 > メインページ > 郷土の動物 > 広島県のカエル > ニホンヒキガエル | 広島県の動物図鑑 / 和名順

ニホンヒキガエル(オス)(広島県山県郡安芸太田町; 撮影: 池田誠慈, Aug. 21, 2015)
ニホンヒキガエルの成体(メス).(発見者:吉野僚)(広島県東広島市鏡山; 撮影: 南葉錬志郎, Jun. 8, 2020)
ニホンヒキガエルの抱接.多数の個体が集まって産卵する様子は「蛙合戦(かわずがっせん)」と呼ばれてきた.(広島県東広島市鏡山; 撮影: 神林千晶, Jan. 30, 2017)

ニホンヒキガエル Bufo japonicus japonicus

分類

脊索動物門 Chordata > 脊椎動物亜門 Vertebrata > 両生綱 Amphibia > 無尾目 Anura > ヒキガエル科 Bufonidae > ヒキガエル属 Bufo > ニホンヒキガエル(種)ニホンヒキガエル Bufo japonicus > ニホンヒキガエル(亜種) Bufo japonicus japonicus

解説

  • 鈴鹿山脈以西の近畿地方南部から山陽地方,四国,九州,屋久島に自然分布.日本固有亜種.
  • 広島県の山間部と一部の島嶼に分布.
  • 宮島島内にも生息するが,詳細は要調査.
  • 鼓膜は小さく,眼と鼓膜の間の距離は鼓膜の直径とほぼ同じ.
  • 耳腺や背中の毒腺からブフォトキシン(いわゆるガマ毒)を出す.
  • 飛び跳ねるのではなく,歩行して移動することが多い.
  • オスは前腕部がメスに比べ頑強で太く,吻端が突出することが多い.
  • 雌雄ともに鳴のうと鳴のう孔をもたない.
  • オスは脇を掴むと「クックック……」と鳴く.これは「リリースコール」と呼ばれ,繁殖期に他のオスに抱き付かれた時に「放せ」と言うように鳴くことから名付けられた.
  • 沿岸部では2月中旬頃より,中部から県北にかけては3~4月頃,池や湿地,山地の水たまりなどの止水域にひも状の卵のうを産む.
  • 卵は1週間程度でふ化し,真っ黒な幼生(オタマジャクシ)となる.5~6月頃には3.5 cm程度まで成長する.
  • 幼生は水底にとどまるのではなく,水面から水中の間を漂うように群れで泳ぐ.
  • 変態すると約1 cmの真っ黒な子ガエルになる.オスは2年,メスは3~4年で成熟する.
  • 繁殖期以外は水に入らず,陸上で生活する.
  • 広島県沿岸部の平地では開発に伴って生息地が激減し,山間部や一部の島嶼部に遺っているのみである.

天然記念物・RDB

  • 広島県RDBカテゴリ(2011):絶滅危惧II類 (VU)
  • 「広島市の生物」(広島版レッドデータブック):広島市の絶滅のおそれのあるもの・準絶滅危惧

慣用名・英名・広島県方言

慣用名

英名

  • Japanese common toad

広島県方言

  • がま
  • がまがえる
  • ひき
  • どんびき
  • ひこはち

ギャラリー

備考

参考文献

  • 比婆科学教育振興会(編). 1996. 広島県の両生・爬虫類. 168 pp. 中国新聞社, 広島.
  • 前田憲男・松井正文. 1999. 改訂版 日本カエル図鑑. 233 pp. 文一総合出版, 東京.
  • 松井正文. 1979. ニホンヒキガエル. 千石正一(編), 原色両生・爬虫類, p. 126. 家の光協会, 東京.

更新履歴

  • 2021.02.25 環境省RDBカテゴリに誤記載があり,修正しました.また,沿岸部での産卵期の情報提供を受け,解説を編集しました.

広島大学 > デジタル自然史博物館 > メインページ > 郷土の動物 > 広島県のカエル > ニホンヒキガエル | 広島県の動物図鑑 / 和名順 にもどる