「中原-坪田 2018 新刊紹介Hikobia」の版間の差分

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=中原-坪田(2018)新刊紹介 Hikobia=
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=中原-坪田美保.  2018.  新刊紹介: "広島大学総合博物館(編).  広島大学東広島キャンパスのサクラ".  Hikobia 17(4): 344-345.=
広島大学総合博物館(編).  広島大学東広島キャンパスのサクラ.  47頁.  (2018).  広島大学総合博物館, 東広島.  非売品
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[[青山ほか_2018|広島大学総合博物館(編).  広島大学東広島キャンパスのサクラ.  47頁.  (2018).  広島大学総合博物館, 東広島.  非売品]]
  
 
 広島大学東広島キャンパスではあちらこちらでサクラを見かける。東広島キャンパスに植栽されたサクラが品種数・本数ともに広島県内有数であることをご存知だろうか。本書は、広島大学技術センター・緑環境アドバイザーであった故青山幹男博士が残された東広島キャンパスの植物に関する資料の中のサクラの内容についてまとめたものである。掲載されたサクラの写真の大部分は青山博士が残されたものであるが、広島大学総合博物館を中心としたワーキンググループが編集し、解説については広島大学名誉教授の池田秀雄博士と同大学院理学研究科附属宮島自然植物実験所の坪田博美博士が中心に担当している。本書は最初の見開きに「はじめに」「本書について」があり、次にサクラを野外観察する際に必要な情報や知識、用語の解説として「サクラの分類学的な位置」「サクラの品種」「サクラの花のつき方と花の構造」が掲載されている。そしてサクラの品種の解説「広島大学東広島キャンパスのサクラ」へとつながる。この中では東広島キャンパスのサクラが植栽された経緯について述べられている。サクラの解説は50の園芸品種や野生種品種(キャンパスに自生する野生種を含む、以下品種と表記)が和名の50音順に掲載されている。1頁につき1つもしくは2つの品種について和名・漢字表記・ローマ字表記・学名、植栽場所・花期・特徴が解説されている。学名は編集時点で最新のものを反映させている。各項の右横にQRコードがあり、広島大学デジタル自然史博物館([https://www.digital-museum.hiroshima-u.ac.jp/~main/ https://www.digital-museum.hiroshima-u.ac.jp/~main/])内の「廣島大學櫻曼荼羅」のページで詳しい情報を閲覧できるように工夫されている。本書ではそれぞれ1枚のカラー写真が示されているが、デジタル自然史博物館では複数の写真が掲載されている。コラムは「DNAを使ったサクラの研究」「ソメイヨシノと桜前線」「被爆樹木と被爆桜」の3つが挿入されている。最後に「参考文献・インターネットリソース」「索引」「あとがき」「著者等一覧」「本書の掲載内容について」「編集後記」となっている。本書2頁目左端に1 cm幅のスケールがついていて野外でおおよその長さを知るのに役立つだろう。本書の入手について、当初4,000部限定で印刷されて2018年4月から配布が開始されている。広島大学総合博物館や宮島自然植物実験所で配布していたが、現在すでに残部は少ないとのこと。本書の内容については広島大学デジタル自然史博物館でも閲覧可能であり、Googleやヤフーなどの主な検索サイトを用いて、キーワード「広島大学 サクラ」で検索すると確認できる。2018年4月現在、東広島キャンパスのサクラは71品種あり、本書では紹介されていない品種が存在する。これらの未掲載のサクラを含めて内容を充実させたものの刊行が計画されているとのこと。こちらも楽しみである。本書の情報を参照すると、東広島キャンパスで一重のサクラの花は例年3月中旬から見ることができ、4月中旬から下旬に八重のサクラが見頃を迎えるとのこと。手のひらサイズでコンパクトな本書(約60 g)を片手に、または携帯端末でサイトでサクラの情報を見ながら、東広島キャンパスのサクラをゆっくり観察するのもいいと思う。
 
 広島大学東広島キャンパスではあちらこちらでサクラを見かける。東広島キャンパスに植栽されたサクラが品種数・本数ともに広島県内有数であることをご存知だろうか。本書は、広島大学技術センター・緑環境アドバイザーであった故青山幹男博士が残された東広島キャンパスの植物に関する資料の中のサクラの内容についてまとめたものである。掲載されたサクラの写真の大部分は青山博士が残されたものであるが、広島大学総合博物館を中心としたワーキンググループが編集し、解説については広島大学名誉教授の池田秀雄博士と同大学院理学研究科附属宮島自然植物実験所の坪田博美博士が中心に担当している。本書は最初の見開きに「はじめに」「本書について」があり、次にサクラを野外観察する際に必要な情報や知識、用語の解説として「サクラの分類学的な位置」「サクラの品種」「サクラの花のつき方と花の構造」が掲載されている。そしてサクラの品種の解説「広島大学東広島キャンパスのサクラ」へとつながる。この中では東広島キャンパスのサクラが植栽された経緯について述べられている。サクラの解説は50の園芸品種や野生種品種(キャンパスに自生する野生種を含む、以下品種と表記)が和名の50音順に掲載されている。1頁につき1つもしくは2つの品種について和名・漢字表記・ローマ字表記・学名、植栽場所・花期・特徴が解説されている。学名は編集時点で最新のものを反映させている。各項の右横にQRコードがあり、広島大学デジタル自然史博物館([https://www.digital-museum.hiroshima-u.ac.jp/~main/ https://www.digital-museum.hiroshima-u.ac.jp/~main/])内の「廣島大學櫻曼荼羅」のページで詳しい情報を閲覧できるように工夫されている。本書ではそれぞれ1枚のカラー写真が示されているが、デジタル自然史博物館では複数の写真が掲載されている。コラムは「DNAを使ったサクラの研究」「ソメイヨシノと桜前線」「被爆樹木と被爆桜」の3つが挿入されている。最後に「参考文献・インターネットリソース」「索引」「あとがき」「著者等一覧」「本書の掲載内容について」「編集後記」となっている。本書2頁目左端に1 cm幅のスケールがついていて野外でおおよその長さを知るのに役立つだろう。本書の入手について、当初4,000部限定で印刷されて2018年4月から配布が開始されている。広島大学総合博物館や宮島自然植物実験所で配布していたが、現在すでに残部は少ないとのこと。本書の内容については広島大学デジタル自然史博物館でも閲覧可能であり、Googleやヤフーなどの主な検索サイトを用いて、キーワード「広島大学 サクラ」で検索すると確認できる。2018年4月現在、東広島キャンパスのサクラは71品種あり、本書では紹介されていない品種が存在する。これらの未掲載のサクラを含めて内容を充実させたものの刊行が計画されているとのこと。こちらも楽しみである。本書の情報を参照すると、東広島キャンパスで一重のサクラの花は例年3月中旬から見ることができ、4月中旬から下旬に八重のサクラが見頃を迎えるとのこと。手のひらサイズでコンパクトな本書(約60 g)を片手に、または携帯端末でサイトでサクラの情報を見ながら、東広島キャンパスのサクラをゆっくり観察するのもいいと思う。
 
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==参考文献==
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*[[青山ほか_2018|青山幹男(写真)・広島大学総合博物館 広島大学博物誌出版WG(編集 [編集・発行:池田秀雄・山口富美夫・坪田博美・清水則雄・塩路恒生・山口信雄・池田誠慈・青山恵子/解説:池田秀雄・坪田博美]).  2018.  広島大学東広島キャンパスのサクラ.  47 pp.  広島大学総合博物館, 東広島.]]
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==関連ページ==
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*[[廣島大學櫻曼荼羅]]
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==脚注==
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[[Category:2018]]
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2020年12月19日 (土) 07:58時点における最新版

中原-坪田美保. 2018. 新刊紹介: "広島大学総合博物館(編). 広島大学東広島キャンパスのサクラ". Hikobia 17(4): 344-345.

「廣島大學櫻曼荼羅」のQRコード[1][2]

広島大学総合博物館(編). 広島大学東広島キャンパスのサクラ. 47頁. (2018). 広島大学総合博物館, 東広島. 非売品

 広島大学東広島キャンパスではあちらこちらでサクラを見かける。東広島キャンパスに植栽されたサクラが品種数・本数ともに広島県内有数であることをご存知だろうか。本書は、広島大学技術センター・緑環境アドバイザーであった故青山幹男博士が残された東広島キャンパスの植物に関する資料の中のサクラの内容についてまとめたものである。掲載されたサクラの写真の大部分は青山博士が残されたものであるが、広島大学総合博物館を中心としたワーキンググループが編集し、解説については広島大学名誉教授の池田秀雄博士と同大学院理学研究科附属宮島自然植物実験所の坪田博美博士が中心に担当している。本書は最初の見開きに「はじめに」「本書について」があり、次にサクラを野外観察する際に必要な情報や知識、用語の解説として「サクラの分類学的な位置」「サクラの品種」「サクラの花のつき方と花の構造」が掲載されている。そしてサクラの品種の解説「広島大学東広島キャンパスのサクラ」へとつながる。この中では東広島キャンパスのサクラが植栽された経緯について述べられている。サクラの解説は50の園芸品種や野生種品種(キャンパスに自生する野生種を含む、以下品種と表記)が和名の50音順に掲載されている。1頁につき1つもしくは2つの品種について和名・漢字表記・ローマ字表記・学名、植栽場所・花期・特徴が解説されている。学名は編集時点で最新のものを反映させている。各項の右横にQRコードがあり、広島大学デジタル自然史博物館(https://www.digital-museum.hiroshima-u.ac.jp/~main/)内の「廣島大學櫻曼荼羅」のページで詳しい情報を閲覧できるように工夫されている。本書ではそれぞれ1枚のカラー写真が示されているが、デジタル自然史博物館では複数の写真が掲載されている。コラムは「DNAを使ったサクラの研究」「ソメイヨシノと桜前線」「被爆樹木と被爆桜」の3つが挿入されている。最後に「参考文献・インターネットリソース」「索引」「あとがき」「著者等一覧」「本書の掲載内容について」「編集後記」となっている。本書2頁目左端に1 cm幅のスケールがついていて野外でおおよその長さを知るのに役立つだろう。本書の入手について、当初4,000部限定で印刷されて2018年4月から配布が開始されている。広島大学総合博物館や宮島自然植物実験所で配布していたが、現在すでに残部は少ないとのこと。本書の内容については広島大学デジタル自然史博物館でも閲覧可能であり、Googleやヤフーなどの主な検索サイトを用いて、キーワード「広島大学 サクラ」で検索すると確認できる。2018年4月現在、東広島キャンパスのサクラは71品種あり、本書では紹介されていない品種が存在する。これらの未掲載のサクラを含めて内容を充実させたものの刊行が計画されているとのこと。こちらも楽しみである。本書の情報を参照すると、東広島キャンパスで一重のサクラの花は例年3月中旬から見ることができ、4月中旬から下旬に八重のサクラが見頃を迎えるとのこと。手のひらサイズでコンパクトな本書(約60 g)を片手に、または携帯端末でサイトでサクラの情報を見ながら、東広島キャンパスのサクラをゆっくり観察するのもいいと思う。

(中原-坪田美保)

参考文献

関連ページ

脚注

  1. QRコードの商標は株式会社デンソーウェーブの登録商標です.
  2. このQRコードはアクセス解析のためにCookieを使用しています.アクセス解析は匿名で収集されており,個人を特定するものではありません.この機能はCookieを無効にすることで収集を拒否することができますので,お使いのデバイスのブラウザの設定をご確認ください.

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