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*北海道以南の岩礁域や藻場,河口域などに幅広く分布. | *北海道以南の岩礁域や藻場,河口域などに幅広く分布. | ||
− | * | + | *広島県では,瀬戸内海沿岸に広く分布し,沿岸漁業や遊漁の対象として重要.太田川では,小型のものが河口から約8 kmの空き大橋付近の下流域まで遡る. |
+ | *体色は背側が暗灰色,腹側が銀白色で鰓蓋上縁部に黒色斑を持ち,また幼魚時は6~7本の暗色黄帯を備えるが成長と共に不明瞭になる.背びれは大きく膜でつながる. | ||
+ | *大きくなるにしたがって性転換を行う魚として知られている.体長約10 cmの頃はオスとして成熟し,約20 cmの頃は両性の性質を持ち,25 cmを超える頃にはメスが多くなる. | ||
*体長60 cmほどになり,磯釣りの対象魚として人気の他,定置網・吾智網,刺網などで漁獲され刺身・塩焼きで賞味される. | *体長60 cmほどになり,磯釣りの対象魚として人気の他,定置網・吾智網,刺網などで漁獲され刺身・塩焼きで賞味される. | ||
*また広島県では,産後に「チヌの吸い物」を食べ悪血を下ろすという風習もあるなど,西日本を中心に馴染みの深い魚種である. | *また広島県では,産後に「チヌの吸い物」を食べ悪血を下ろすという風習もあるなど,西日本を中心に馴染みの深い魚種である. | ||
+ | *沿岸に多く,汽水域や淡水域によく現れ,底生動物や小魚を食べる. | ||
+ | *産卵期は4月から6月.沿岸の生息場所付近で浮遊性の卵を産む. | ||
+ | *栽培漁業の一環として種苗生産され放流されている. | ||
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2019年12月8日 (日) 05:16時点における最新版
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クロダイ Acanthopagrus schlegelii
分類
脊索動物門 Chordata > 脊椎動物亜門 Vertebrata > 条鰭綱 Actinopterygii > スズキ目 Perciformes > スズキ亜目 Percoidei > タイ科 Sparidae > クロダイ属 Acanthopagrus > クロダイ Acanthopagrus schlegelii
解説
- 北海道以南の岩礁域や藻場,河口域などに幅広く分布.
- 広島県では,瀬戸内海沿岸に広く分布し,沿岸漁業や遊漁の対象として重要.太田川では,小型のものが河口から約8 kmの空き大橋付近の下流域まで遡る.
- 体色は背側が暗灰色,腹側が銀白色で鰓蓋上縁部に黒色斑を持ち,また幼魚時は6~7本の暗色黄帯を備えるが成長と共に不明瞭になる.背びれは大きく膜でつながる.
- 大きくなるにしたがって性転換を行う魚として知られている.体長約10 cmの頃はオスとして成熟し,約20 cmの頃は両性の性質を持ち,25 cmを超える頃にはメスが多くなる.
- 体長60 cmほどになり,磯釣りの対象魚として人気の他,定置網・吾智網,刺網などで漁獲され刺身・塩焼きで賞味される.
- また広島県では,産後に「チヌの吸い物」を食べ悪血を下ろすという風習もあるなど,西日本を中心に馴染みの深い魚種である.
- 沿岸に多く,汽水域や淡水域によく現れ,底生動物や小魚を食べる.
- 産卵期は4月から6月.沿岸の生息場所付近で浮遊性の卵を産む.
- 栽培漁業の一環として種苗生産され放流されている.
天然記念物・RDB
- 該当なし
慣用名・英名・広島県方言
慣用名
英名
広島県方言
- ちぬ
関連ページ
参考文献
- 比婆科学教育振興会(編). 1994. 広島県の淡水魚, 増補改訂版. 239 pp. 中国新聞社, 広島.
- 中坊徹次(編). 2013. 日本産魚類検索 全種の同定, 3版. xlix + xxxii + xvi + 2428 pp. 東海大学出版会, 秦野.
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