コシアブラ

提供: 広島大学デジタル博物館
2010年3月23日 (火) 17:17時点におけるAdmin (トーク | 投稿記録)による版
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コシアブラ Acanthopanax sciadophylloides Fr. & Sav.

ウコギ科 Araliaceae


解説

日当たりのよい林などに見られる木本植物.亜高木から高木になる.大木では高さ10 mに達する.北海道から九州に分布.樹皮はなめらかで枝は比較的粗.葉は掌状複葉で,長い葉柄があり,5枚の小葉からなる.夏に開花する.秋になると薄黄色に黄葉して落葉する.

広島県内では西条盆地などで多く見られる.過去に,比較的過度に利用されたと考えられる土地に多い.

タカノツメとは,小葉が5枚以上あり,鋸歯が明瞭で,質が薄く,枝が比較的粗でない点で区別できる.

春に新芽のまだ柔らかいものを山菜として利用し,天ぷらやおひたし,和え物,炊き込みご飯などにする.比較的香りが強い.

別名のゴンゼツ(金漆)は,古来木から樹液を採集し,塗料やさび止めに使ったことによる.


慣用名

  • ゴンゼツ

備考

  • 環境庁コード: 38520


文献

  • 広島大学理学部附属宮島自然植物実験所・比婆科学教育振興会(編). 1997. 広島県植物誌. Pp. 832. 中国新聞社, 広島.