「ニホンイシガメ」の版間の差分

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* 本州・四国・九州・佐渡島・隠岐・見島・対馬・壱岐・淡路島・五島列島などに分布する日本固有種.
 
* 本州・四国・九州・佐渡島・隠岐・見島・対馬・壱岐・淡路島・五島列島などに分布する日本固有種.
 
* 幼体は背甲に3本の隆条(キール)をもつが,成体になると目立たなくなり中央に不明瞭な1本のみが残る.背甲の後縁は鋸歯状.
 
* 幼体は背甲に3本の隆条(キール)をもつが,成体になると目立たなくなり中央に不明瞭な1本のみが残る.背甲の後縁は鋸歯状.
* 背甲は赤か黄色味を帯びた褐色.腹甲は黒褐色1色で,[[クサガメ]]のように黄色の縁取りは入らない.
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* 背甲は赤か黄色味を帯びた褐色.腹甲は黒色か黒褐色1色で,[[クサガメ]]のように黄色の縁取りは入らない.
* 平地より山麓部に多く,河川の上流~中流域や池沼に生息する.
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* 四肢にオレンジ色の模様が入るものも見られる.
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* 平地より山麓部に多く,河川の上流~中流域や池沼に生息する.[[クサガメ]]よりも遊泳能力が高く,流れの速い場所や水温の低い場所には本種が多くみられる.
 
* オスの尾はメスに比べて長くて基部が太く,尾を伸ばすと総排泄腔が甲羅の外側にくる.メスはオスよりも大きい.
 
* オスの尾はメスに比べて長くて基部が太く,尾を伸ばすと総排泄腔が甲羅の外側にくる.メスはオスよりも大きい.
 
* 雑食性で,水生昆虫や魚,甲殻類を食べる.
 
* 雑食性で,水生昆虫や魚,甲殻類を食べる.

2015年7月23日 (木) 17:59時点における版

ニホンイシガメ Mauremys japonica

分類

動物界 Animalia > 脊索動物門 Chordata > 脊椎動物亜門 Vertebrata > 爬虫綱 Reptilia Linnaeus > カメ目 Testudines > イシガメ科 Geoemydidae > イシガメ属 Mauremys > ニホンイシガメ Mauremys japonica

解説

  • 本州・四国・九州・佐渡島・隠岐・見島・対馬・壱岐・淡路島・五島列島などに分布する日本固有種.
  • 幼体は背甲に3本の隆条(キール)をもつが,成体になると目立たなくなり中央に不明瞭な1本のみが残る.背甲の後縁は鋸歯状.
  • 背甲は赤か黄色味を帯びた褐色.腹甲は黒色か黒褐色1色で,クサガメのように黄色の縁取りは入らない.
  • 四肢にオレンジ色の模様が入るものも見られる.
  • 平地より山麓部に多く,河川の上流~中流域や池沼に生息する.クサガメよりも遊泳能力が高く,流れの速い場所や水温の低い場所には本種が多くみられる.
  • オスの尾はメスに比べて長くて基部が太く,尾を伸ばすと総排泄腔が甲羅の外側にくる.メスはオスよりも大きい.
  • 雑食性で,水生昆虫や魚,甲殻類を食べる.

天然記念物・RDB

  • 環境省RDB:準絶滅危惧 (NT)
  • 広島県RDB(2011):準絶滅危惧 (NT)

慣用名・英名・広島県方言

慣用名

  • イシガメ

英名

  • Japanese pond turtle

広島県方言

  • ぜにがめ(幼体のことを指してこう呼んでいた.現在はクサガメの幼体を指すことが多い.)

備考

文献(引用)

  • 比婆科学教育振興会(編). 1996. 広島県の両生・爬虫類. 168 pp. 中国新聞社, 広島. ISBN 978-4885172298.
  • 千石正一(編). 原色両生・爬虫類. 206 pp. 家の光協会, 東京.
  • 中村健児・上野俊一. 1963. 原色日本両生爬虫類図鑑. 214 pp. 保育社, 大阪.
  • 安川雄一郎. 1996. ニホンイシガメ. 日本動物大百科 5: 59 p. 平凡社, 東京.* 安川雄一郎. 1996. ニホンイシガメ(イシガメ). 日本動物大百科 5: 63 pp. 平凡社, 東京.

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