ヤブツバキ
提供: 広島大学デジタル博物館
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ヤブツバキ Camellia japonica L.
解説
常緑の高木で,大きくなると高さ10-15 mに達する.葉は互生で鋸歯があり,長さ4-8 cm程度.クチクラ層が発達するため,葉が厚く,葉の向軸面は光沢があり無毛.雄しべが多数あり,筒状になる.
照葉樹林を代表する植物.
ヤブツバキやサザンカの含まれるツバキ属は,種間の交配が可能で,花が大きく,冬季に開花し,花の色にさまざまなものがあるため(中国原産のものには花が黄色のものもある),江戸時代から園芸に用いられる.多くの園芸品種が作られており,ヤブツバキの園芸品種には葉の形も変わるものがある.
また,椿油をとるため種子が利用されたり,かたい材が器具や建材などに利用される.
宮島ではリンゴツバキとよばれる果実が大きくなる型が見られる.
花期
花期は長く,晩秋から晩春まで見られる.ただし,宮島ではほとんど年間を通じていずれかの個体で開花が見られる.
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写真は,広島県廿日市市宮島町.1998年4月26日.撮影: H. Tsubota |
分布・産地
- 広島県内に広く分布.
- 廿日市市, 広島市, 東広島市, 呉市, 福山市など
類似種
似た種として主に日本海側の多雪地帯に分布するユキツバキがあるが,広島県からの報告はない.
慣用名
- ツバキ
備考
- 環境庁コード: 20470
文献(出典)
- 広島大学理学部附属宮島自然植物実験所・比婆科学教育振興会(編). 1997. 広島県植物誌. Pp. 832. 中国新聞社, 広島.