「ヤマガラ 宮島」の版間の差分
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− | * 宮島を代表する野鳥であり,カラ類の仲間.人によく慣れる小鳥で,昔はおみくじ引きの芸などをする小鳥として知られていた.良い声でさえずるので,宮島町のシンボルバードにもなっている. | + | *宮島を代表する野鳥であり,カラ類の仲間.人によく慣れる小鳥で,昔はおみくじ引きの芸などをする小鳥として知られていた.良い声でさえずるので,宮島町のシンボルバードにもなっている. |
− | * その他カラ類には,[[シジュウカラ_宮島|シジュウカラ]]・[[ヒガラ_宮島|ヒガラ]]・コガラなどがよく知られている. | + | *その他カラ類には,[[シジュウカラ_宮島|シジュウカラ]]・[[ヒガラ_宮島|ヒガラ]]・コガラなどがよく知られている. |
− | * 人家近くの林に棲む[[シジュウカラ_宮島|シジュウカラ]]は,日本全国どこにでも見られる普通種だが,ヤマガラは低山の森林中で生活していて一般には人家近くで見られない. | + | *人家近くの林に棲む[[シジュウカラ_宮島|シジュウカラ]]は,日本全国どこにでも見られる普通種だが,ヤマガラは低山の森林中で生活していて一般には人家近くで見られない. |
− | * だが,宮島は全島がマツを主体にした雑木林で生活環境が良く,弥山山頂から海岸のマツ林,民家近くにまで生息していて個体数も多く,広島県内でもヤマガラの有数な生息地となっている. | + | *だが,宮島は全島がマツを主体にした雑木林で生活環境が良く,弥山山頂から海岸のマツ林,民家近くにまで生息していて個体数も多く,広島県内でもヤマガラの有数な生息地となっている. |
− | * ヤマガラは留鳥で,一年中宮島に生息していて繁殖も多く見られる.子育ては早くから始め,2月も中旬になると「ツツピー,ツツピー」とか「チーピー,チーピー」とよく通る声でさえずり始め,3月にはもう巣作りに入る. | + | *ヤマガラは留鳥で,一年中宮島に生息していて繁殖も多く見られる.子育ては早くから始め,2月も中旬になると「ツツピー,ツツピー」とか「チーピー,チーピー」とよく通る声でさえずり始め,3月にはもう巣作りに入る. |
− | * 巣は,樹洞や巣箱を利用し,多量のコケを敷きつめ,産座にはシカの毛や羽毛を使用する. | + | *巣は,樹洞や巣箱を利用し,多量のコケを敷きつめ,産座にはシカの毛や羽毛を使用する. |
− | * 巣が完成すると,1日に1個ずつ産卵し,5~6個産卵すると抱卵に入る. | + | *巣が完成すると,1日に1個ずつ産卵し,5~6個産卵すると抱卵に入る. |
− | * ふ化すると,巣立ちまでの15~16日間,、親鳥は毎日,毎日,餌運びして育てる. | + | *ふ化すると,巣立ちまでの15~16日間,、親鳥は毎日,毎日,餌運びして育てる. |
− | * 1巣で巣立つまでに親が餌を運ぶ回数は4000回にも達すると言われている. | + | *1巣で巣立つまでに親が餌を運ぶ回数は4000回にも達すると言われている. |
− | * しかし,巣立ったヒナが全部親鳥になれるわけではなく,全体の70%くらいが天敵にやられたり自然死(餓死)したりして自然界のバランスが保たれている. | + | *しかし,巣立ったヒナが全部親鳥になれるわけではなく,全体の70%くらいが天敵にやられたり自然死(餓死)したりして自然界のバランスが保たれている. |
(資料提供: 熊谷美登(厳島の鳥を知る会)/写真撮影: 熊谷美登) | (資料提供: 熊谷美登(厳島の鳥を知る会)/写真撮影: 熊谷美登) | ||
(1986年1月の広報みやじまに掲載されたものを一部改編) | (1986年1月の広報みやじまに掲載されたものを一部改編) | ||
− | == | + | ==備考== |
− | + | *[[宮島の野鳥]] | |
− | + | *[[ヤマガラ|広島県のヤマガラの解説ページ]] | |
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− | == | + | ==参考文献== |
− | + | *宮島町教育委員会(編). 1999. 宮島の野鳥. 176 pp. 宮島町, 宮島町. | |
− | + | *日本鳥学会(編). 2012. 日本鳥類目録改訂第7版. xx + 438 pp. 日本鳥学会, 三田. | |
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ヤマガラ Poecile varius varius
分類
動物界 Animalia > 脊索動物門 Chordata > 脊椎動物亜門 Vertebrata > 鳥綱 Aves > スズメ目 Passeriformes > シジュウカラ科 Paridae > コガラ属 Poecile > ヤマガラ(種) Poecile varius > ヤマガラ(亜種) Poecile varius varius
解説
- 宮島を代表する野鳥であり,カラ類の仲間.人によく慣れる小鳥で,昔はおみくじ引きの芸などをする小鳥として知られていた.良い声でさえずるので,宮島町のシンボルバードにもなっている.
- その他カラ類には,シジュウカラ・ヒガラ・コガラなどがよく知られている.
- 人家近くの林に棲むシジュウカラは,日本全国どこにでも見られる普通種だが,ヤマガラは低山の森林中で生活していて一般には人家近くで見られない.
- だが,宮島は全島がマツを主体にした雑木林で生活環境が良く,弥山山頂から海岸のマツ林,民家近くにまで生息していて個体数も多く,広島県内でもヤマガラの有数な生息地となっている.
- ヤマガラは留鳥で,一年中宮島に生息していて繁殖も多く見られる.子育ては早くから始め,2月も中旬になると「ツツピー,ツツピー」とか「チーピー,チーピー」とよく通る声でさえずり始め,3月にはもう巣作りに入る.
- 巣は,樹洞や巣箱を利用し,多量のコケを敷きつめ,産座にはシカの毛や羽毛を使用する.
- 巣が完成すると,1日に1個ずつ産卵し,5~6個産卵すると抱卵に入る.
- ふ化すると,巣立ちまでの15~16日間,、親鳥は毎日,毎日,餌運びして育てる.
- 1巣で巣立つまでに親が餌を運ぶ回数は4000回にも達すると言われている.
- しかし,巣立ったヒナが全部親鳥になれるわけではなく,全体の70%くらいが天敵にやられたり自然死(餓死)したりして自然界のバランスが保たれている.
(資料提供: 熊谷美登(厳島の鳥を知る会)/写真撮影: 熊谷美登) (1986年1月の広報みやじまに掲載されたものを一部改編)
備考
参考文献
- 宮島町教育委員会(編). 1999. 宮島の野鳥. 176 pp. 宮島町, 宮島町.
- 日本鳥学会(編). 2012. 日本鳥類目録改訂第7版. xx + 438 pp. 日本鳥学会, 三田.
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