「東広島キャンパスの遺跡/鴻の巣遺跡/弥生時代以降の遺構と遺物」の版間の差分

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2021年2月5日 (金) 15:34時点における版

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弥生時代以降の遺構と遺物

弥生時代以降の遺構・遺物は、調査区東部を中心に発見されました。調査区東部は旧石器~縄文時代の遺構・遺物が広く分布する丘陵平坦部(湖成段丘)の裾部の緩斜面および平坦地で、弥生時代中期の竪穴住居跡のほかに,古墳時代後期の大型土坑、時期ははっきりしませんが、中世のウシの歯が出土した大型土坑などが分布しています。また、西側隣接地には縄文時代後期の遺構・遺物が広く分布することが試掘調査で確認されています。このように、調査区東部の低地部は各時代の生活の痕跡が重複しています。

竪穴住居跡(弥生時代)

調査区東部で発見された竪穴住居跡です。緩やかな斜面をL字状に削平して東西約4m、南北約3mの南北平面長方形の住居を造っています。中央に炉を配し、北側の壁に接して長径約70cmの小型土坑が掘られています。柱穴は9本見つかりましたが、屋根を支えていたのは6本で、残りは補助柱あるいは建替えに伴うものと思われます。住居内や周辺からは弥生土器、石鏃などが出土しました。この住居跡は弥生時代中期の初め頃(約2100年前)に建てられたもので、広島県西部では類例が少なく、貴重な資料です。


鴻の巣遺跡の遺構と遺物