「東広島植物園/2022ホームカミングデー」の版間の差分

提供: 広島大学デジタル博物館
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ファイル: 20211106東広島植物園ホームカミングデー05_池田撮影_IMG_64751s.JPG|250px|thumb|right|発展コース
 
ファイル: 20211106東広島植物園ホームカミングデー05_池田撮影_IMG_64751s.JPG|250px|thumb|right|発展コース
 
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====①[[ヤブツバキ 広島大学東広島キャンパス|ヤブツバキ]]====
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====①[[モミジバフウ_広島大学東広島キャンパス|モミジバフウ]]====
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*集合果をつけます.
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*漢字では紅葉葉楓と書き,葉はカエデの仲間によく似ているが,葉の付き方や果実の形態がカエデの仲間と異なっています.(本種はフウ科で,カエデの仲間はムクロジ科)
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*特徴として枝にコルク質の翼がつくことがあります.
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*街路樹としてよく見かけます.
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ファイル: 20211106モミジバフウ_東広島鏡山_中村撮影_PB060363s.JPG|200px|thumb|right|モミジバフウの集合果(広島県東広島市鏡山; 撮影: 中村 創, Nov. 06, 2021)
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ファイル:20201027モミジバフウ落ち葉_東広島市鏡山_池田撮影_IMG_60616s.JPG|250px|thumb|right|モミジバフウの落ち葉(工学部; 撮影: 池田誠慈, Oct. 27, 2020)
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====②[[ヤブツバキ 広島大学東広島キャンパス|ヤブツバキ]]====
  
 
*よくツバキと呼ばれる植物.
 
*よくツバキと呼ばれる植物.
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====②[[アメリカヤマボウシ_広島大学東広島キャンパス|アメリカヤマボウシ]]====
 
*ハナミズキと呼ばれる樹木.
 
*赤色の核果を複数つけます
 
*同じミズキ科の仲間である[[ヤマボウシ 広島大学東広島キャンパス|ヤマボウシ]]に似ており,アメリカ原産なことが名前の由来です.
 
**[[アメリカヤマボウシとヤマボウシの見分け方]]
 
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ファイル: 20211106アメリカヤマボウシ_果実_東広島鏡山_中村撮影_PB060366s.JPG|200px|thumb|right|アメリカヤマボウシの果実(広島県東広島市鏡山; 撮影: 中村 創, Nov. 06, 2021)
 
ファイル:20190419アメリカヤマボウシ花と苞_東広島市鏡山_池田撮影_IMG_43077s.JPG|250px|thumb|right|アメリカヤマボウシ(ハナミズキ)の花と苞(白い部分)(広島大学総合博物館; 撮影: 池田誠慈, Apr. 19, 2019)
 
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====③[[コブシ_広島大学東広島キャンパス|コブシ]]====
 
====③[[コブシ_広島大学東広島キャンパス|コブシ]]====
114行目: 117行目:
 
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====④[[クロガネモチ_広島大学東広島キャンパス|クロガネモチ]]====
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====④[[トチノキ_広島大学東広島キャンパス|トチノキ]]====
*小さい核果をつけます.
 
*和名のクロガネモチは黒みがかった枝や葉の様子に基づいて名づけられました.また,葉は乾くと黒色になります.
 
*公園などでよく見かけることができます.
 
*[[鳥散布|鳥類に食べられて散布]]されています.
 
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ファイル: 20211106クロガネモチ_東広島鏡山_中村撮影_PB060374s.JPG|200px|thumb|right|クロガネモチの果実(広島県東広島市鏡山; 撮影: 中村 創, Nov. 06, 2021)
 
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====⑤[[トチノキ_広島大学東広島キャンパス|トチノキ]]====
 
 
*果実は3裂します.
 
*果実は3裂します.
 
*種子は食べることができ,すりつぶして栃餅にすることがあります.
 
*種子は食べることができ,すりつぶして栃餅にすることがあります.
129行目: 123行目:
 
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ファイル: 20211106トチノキの実_東広島鏡山_中村撮影_PB060378s.JPG|200px|thumb|right|トチノキの実(広島県東広島市鏡山; 撮影: 中村 創, Nov. 06, 2021)
 
ファイル: 20211106トチノキの実_東広島鏡山_中村撮影_PB060378s.JPG|200px|thumb|right|トチノキの実(広島県東広島市鏡山; 撮影: 中村 創, Nov. 06, 2021)
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====⑤[[ツノハシバミ_広島大学東広島キャンパス|ツノハシバミ]]====
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*堅果をつけるが,総苞によって包まれている.その総苞の先端が弓なりに曲がる.
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*曲がり,角のように見える総苞が名前の由来.
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*食用とされることもある.
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*ヘーゼルナッツの仲間(同じ属でハシバミ属).
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ファイル: 20211106ツノハシバミ_東広島鏡山_中村撮影_PB060380s.JPG|200px|thumb|right|ツノハシバミの実(広島県東広島市鏡山; 撮影: 中村 創, Nov. 06, 2021)
 
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138行目: 141行目:
 
ファイル: 20211106サルトリイバラの果実_東広島鏡山_中村撮影_PB060376s.JPG|200px|thumb|right|サルトリイバラの果実(広島県東広島市鏡山; 撮影: 中村 創, Nov. 06, 2021)
 
ファイル: 20211106サルトリイバラの果実_東広島鏡山_中村撮影_PB060376s.JPG|200px|thumb|right|サルトリイバラの果実(広島県東広島市鏡山; 撮影: 中村 創, Nov. 06, 2021)
 
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====⑦[[イロハモミジ_広島大学東広島キャンパス|イロハモミジ]]====
 
====⑦[[イロハモミジ_広島大学東広島キャンパス|イロハモミジ]]====
149行目: 153行目:
 
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====⑧[[モミジバフウ_広島大学東広島キャンパス|モミジバフウ]]====
 
*集合果をつけます.
 
*漢字では紅葉葉楓と書き,葉はカエデの仲間によく似ているが,葉の付き方や果実の形態がカエデの仲間と異なっています.(本種はフウ科で,カエデの仲間はムクロジ科)
 
*特徴として枝にコルク質の翼がつくことがあります.
 
*街路樹としてよく見かけます.
 
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ファイル: 20211106モミジバフウ_東広島鏡山_中村撮影_PB060363s.JPG|200px|thumb|right|モミジバフウの集合果(広島県東広島市鏡山; 撮影: 中村 創, Nov. 06, 2021)
 
ファイル:20201027モミジバフウ落ち葉_東広島市鏡山_池田撮影_IMG_60616s.JPG|250px|thumb|right|モミジバフウの落ち葉(工学部; 撮影: 池田誠慈, Oct. 27, 2020)
 
  
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====⑨[[ツノハシバミ_広島大学東広島キャンパス|ツノハシバミ]]====
 
*堅果をつけるが,総苞によって包まれている.その総苞の先端が弓なりに曲がる.
 
*曲がり,角のように見える総苞が名前の由来.
 
*食用とされることもある.
 
*ヘーゼルナッツの仲間(同じ属でハシバミ属).
 
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ファイル: 20211106ツノハシバミ_東広島鏡山_中村撮影_PB060380s.JPG|200px|thumb|right|ツノハシバミの実(広島県東広島市鏡山; 撮影: 中村 創, Nov. 06, 2021)
 
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====⑩[[ドイツトウヒ_広島大学東広島キャンパス|ドイツトウヒ]]====
 
*球果をつけます.
 
*トウヒの仲間で最大の球果.
 
*トウヒという名前は唐風のヒノキに見立てたことから来ています.
 
*東広島キャンパスでは学生宿舎付近に植栽されています.
 
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ファイル: 20211106ドイツトウヒ_東広島鏡山_中村撮影_PB060382s.JPG|200px|thumb|right|ドイツトウヒの松ぼっくり(広島県東広島市鏡山; 撮影: 中村 創, Nov. 06, 2021)
 
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===挑戦編===
 
===挑戦編===
183行目: 162行目:
 
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堅果とはどんぐりのことで殻斗とはどんぐりの帽子の部分のことです.
 
堅果とはどんぐりのことで殻斗とはどんぐりの帽子の部分のことです.
====①[[アベマキ_広島大学東広島キャンパス|アベマキ]]====
 
*球形の堅果をつける.堅果のみではクヌギと見分けることは困難.
 
*殻斗は大型でおわん型,線形の長い鱗片が密生してます.
 
*クヌギと見分けるには葉の裏の毛の有無や,樹皮が参考になります.
 
*アベマキの「アベ」は岡山県の方言である「アバタ」から来ており,樹皮のコルク層発達による凹凸からつけられました.
 
*広島県ではアベマキが自生しています.
 
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ファイル: 20211106アベマキ堅果_東広島鏡山_中村撮影_PB060388s.JPG|200px|thumb|right|アベマキのドングリ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 中村 創, Nov. 06, 2021)
 
  
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====②[[クヌギ 広島大学東広島キャンパス|クヌギ]]====
+
====[[クリ]]====
*球形の堅果をつけます.
 
*殻斗は大型でおわん型,線形の長い鱗片が密生しています.
 
*アベマキの葉よりやや細いです.
 
*名前の由来は国木から.
 
*広島県に自生はないと思われます.
 
<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
 
ファイル: 20211106クヌギ堅果_東広島鏡山_中村撮影_PB060402s.JPG|200px|thumb|right|クヌギのドングリ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 中村 創, Nov. 06, 2021)
 
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====③[[コナラ_広島大学東広島キャンパス|コナラ]]====
 
*楕円形もしくは円柱状の楕円形の堅果をつけます.
 
*殻斗は皿状で,縁は薄ですい.
 
*葉の特徴は先端寄りで最大の幅になることです.
 
<gallery mode="nolines" widths="250" heights="250">
 
ファイル: 20211106コナラ堅果_東広島鏡山_中村撮影_PB060413s.JPG|200px|thumb|right|コナラのドングリ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 中村 創, Nov. 06, 2021)
 
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====④[[クリ]]====
 
 
*堅果は1から3つ集まって,トゲのある総苞に包まれています.
 
*堅果は1から3つ集まって,トゲのある総苞に包まれています.
 
*名前の由来は黒実,クロミから来ています.
 
*名前の由来は黒実,クロミから来ています.
220行目: 172行目:
  
 
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====[[ウバメガシ 広島大学東広島キャンパス|ウバメガシ]]====
+
 
*楕円形または紡錘状楕円形で先端がとがった堅果をつけます.
+
 
*果実は食べることができます.
+
====[[スダジイ 広島大学東広島キャンパス|スダジイ]]====
*殻斗(どんぐりの帽子の部分)はおわん型で縁は薄く,瓦状の鱗片が重なった形をしています.
+
*円錐状卵形の堅果をつけます.
*とても材が堅いため備長炭の材に用いられます.
+
*表面に横線上に並んだ小さな突起がある総苞が堅果を包んでます.
 +
*白色の子葉をもった種子は食用になります.
 +
*スダジイの「スダ」の由来は不明.
 +
*よく似た種に[[ツブラジイ|ツブラジイ(コジイ]])があるが,ツブラジイの方が葉が薄いです.
 
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ファイル: 20211106ウバメガシ堅果_東広島鏡山_中村撮影_PB060399s.JPG|200px|thumb|right|ウバメガシのドングリ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 中村 創, Nov. 06, 2021)
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ファイル: 20211106スダジイ堅果_東広島鏡山_中村撮影_PB060407s.JPG|200px|thumb|right|スダジイのドングリ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 中村 創, Nov. 06, 2021)
 
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====[[マテバシイ]]====
+
====[[マテバシイ]]====
 
*堅果は堅く,長楕円形もしくは楕円形.
 
*堅果は堅く,長楕円形もしくは楕円形.
 
*翌年の秋に熟します.
 
*翌年の秋に熟します.
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====[[スダジイ 広島大学東広島キャンパス|スダジイ]]====
+
====[[クヌギ 広島大学東広島キャンパス|クヌギ]]====
*円錐状卵形の堅果をつけます.
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*球形の堅果をつけます.
*表面に横線上に並んだ小さな突起がある総苞が堅果を包んでます.
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*殻斗は大型でおわん型,線形の長い鱗片が密生しています.
*白色の子葉をもった種子は食用になります.
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*アベマキの葉よりやや細いです.
*スダジイの「スダ」の由来は不明.
+
*名前の由来は国木から.
*よく似た種に[[ツブラジイ|ツブラジイ(コジイ]])があるが,ツブラジイの方が葉が薄いです.
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*広島県に自生はないと思われます.
 
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ファイル: 20211106スダジイ堅果_東広島鏡山_中村撮影_PB060407s.JPG|200px|thumb|right|スダジイのドングリ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 中村 創, Nov. 06, 2021)
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ファイル: 20211106クヌギ堅果_東広島鏡山_中村撮影_PB060402s.JPG|200px|thumb|right|クヌギのドングリ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 中村 創, Nov. 06, 2021)
 
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====[[ナラガシワ]]====
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====[[ナラガシワ]]====
 
*楕円形の堅果をつけます.
 
*楕円形の堅果をつけます.
 
*殻斗はおわん型で,縁は厚く,外側に小鱗片が接着しています.
 
*殻斗はおわん型で,縁は厚く,外側に小鱗片が接着しています.
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====⑨[[シラカシ 広島大学東広島キャンパス|シラカシ]]====
 
*堅果は広楕円形.
 
*殻斗は浅いおわん型で,外側は横輪模様になっています.
 
*名前の由来は白かしで,材が白いことから来ています.
 
*広島大学理学部のシンボルツリー.
 
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ファイル: 20211106シラカシ堅果_東広島鏡山_中村撮影_PB060385s.JPG|200px|thumb|right|シラカシのドングリ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 中村 創, Nov. 06, 2021)
 
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====[[アラカシ 広島大学東広島キャンパス|アラカシ]]====
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====[[アラカシ 広島大学東広島キャンパス|アラカシ]]====
 
*球状楕円形の堅果をつけます.
 
*球状楕円形の堅果をつけます.
 
*殻斗はおわん型で,外側は横輪模様になっています.
 
*殻斗はおわん型で,外側は横輪模様になっています.
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====⑦[[シラカシ 広島大学東広島キャンパス|シラカシ]]====
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*堅果は広楕円形.
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*殻斗は浅いおわん型で,外側は横輪模様になっています.
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*名前の由来は白かしで,材が白いことから来ています.
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*広島大学理学部のシンボルツリー.
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ファイル: 20211106シラカシ堅果_東広島鏡山_中村撮影_PB060385s.JPG|200px|thumb|right|シラカシのドングリ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 中村 創, Nov. 06, 2021)
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====⑧[[ウバメガシ 広島大学東広島キャンパス|ウバメガシ]]====
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*楕円形または紡錘状楕円形で先端がとがった堅果をつけます.
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*果実は食べることができます.
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*殻斗(どんぐりの帽子の部分)はおわん型で縁は薄く,瓦状の鱗片が重なった形をしています.
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*とても材が堅いため備長炭の材に用いられます.
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ファイル: 20211106ウバメガシ堅果_東広島鏡山_中村撮影_PB060399s.JPG|200px|thumb|right|ウバメガシのドングリ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 中村 創, Nov. 06, 2021)
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====⑨[[コナラ_広島大学東広島キャンパス|コナラ]]====
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*楕円形もしくは円柱状の楕円形の堅果をつけます.
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*殻斗は皿状で,縁は薄ですい.
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*葉の特徴は先端寄りで最大の幅になることです.
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ファイル: 20211106コナラ堅果_東広島鏡山_中村撮影_PB060413s.JPG|200px|thumb|right|コナラのドングリ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 中村 創, Nov. 06, 2021)
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====⑩[[アベマキ_広島大学東広島キャンパス|アベマキ]]====
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*球形の堅果をつける.堅果のみではクヌギと見分けることは困難.
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*殻斗は大型でおわん型,線形の長い鱗片が密生してます.
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*クヌギと見分けるには葉の裏の毛の有無や,樹皮が参考になります.
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*アベマキの「アベ」は岡山県の方言である「アバタ」から来ており,樹皮のコルク層発達による凹凸からつけられました.
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*広島県ではアベマキが自生しています.
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ファイル: 20211106アベマキ堅果_東広島鏡山_中村撮影_PB060388s.JPG|200px|thumb|right|アベマキのドングリ(広島県東広島市鏡山; 撮影: 中村 創, Nov. 06, 2021)
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===木の実についてもっと知る===
 
===木の実についてもっと知る===

2022年11月4日 (金) 17:21時点における版

2022年度広島大学ホームカミングデー(理学部企画)研究施設公開

2022年11月5日(土)

東広島植物園大温室公開

11:00~16:00

樹木クイズ解説

入門編

木の実ではないものも含まれています.

カキ

  • 標準和名はカキノキ
  • 果実は多肉の液果となっています.
  • 西条柿は東広島市西条町寺家が原産地の渋柿です.完全渋柿に属し,軟熟するまで完全に渋が抜けず,果肉に褐斑ができません.

②カボチャ

③ゴーヤー

④ヘチマ

⑤[ケンポナシ]]

  • 核果は球形.
  • 冬の初めに花序の枝が肉質に太くなり,甘い.
  • 広島県では天然記念物に指定されているものもありますが,自生ではありません.

ヤマノイモ

  • 蒴果は平たく丸い羽根を持っています.種子は幕質翼を持ちます.
  • 葉腋にムカゴができます.
  • ジネンジョウとも呼ばれますが,それは自然生のイモの意味から来ています.


ザクロ

  • 果実は球形.
  • 果皮が割れ,淡紅色の種子が現れます.外種皮は酸っぱいが食べることができます.
  • 名前の由来は石榴の音に基づいたものです.

フェイジョア

  • 別名パイナップルグァバ.

ケンポナシ

  • 核果は球形.
  • 冬の初めに花序の枝が肉質に太くなり,甘い.
  • 広島県では天然記念物に指定されているものもありますが,自生ではありません.

発展編

モミジバフウ

  • 集合果をつけます.
  • 漢字では紅葉葉楓と書き,葉はカエデの仲間によく似ているが,葉の付き方や果実の形態がカエデの仲間と異なっています.(本種はフウ科で,カエデの仲間はムクロジ科)
  • 特徴として枝にコルク質の翼がつくことがあります.
  • 街路樹としてよく見かけます.


ヤブツバキ

  • よくツバキと呼ばれる植物.
  • 蒴果をつけ,その中から2から3つの種子が出てきます.
  • 種子からは椿油がとれ,その材は建材にも用いられることもあります.
  • その果実はツバキシギゾウムシという口吻が長い昆虫が利用することもあります.


コブシ

  • 果実は袋果.その袋果が開裂すると赤色の種子が出てきます.実は噛むと,辛みがあります.
  • 名前の由来は拳から.和名である「コブシ」が学名になりました(Magnolia kobus).

トチノキ

  • 果実は3裂します.
  • 種子は食べることができ,すりつぶして栃餅にすることがあります.
  • よく街路樹として見かけることができます.

ツノハシバミ

  • 堅果をつけるが,総苞によって包まれている.その総苞の先端が弓なりに曲がる.
  • 曲がり,角のように見える総苞が名前の由来.
  • 食用とされることもある.
  • ヘーゼルナッツの仲間(同じ属でハシバミ属).

サルトリイバラ

  • 紅色の丸い実をつけます.種子は黄褐色.
  • 名前はトゲがあって猿が引っかかるということから猿捕りいばら(サルトリイバラ)というのが由来です.
  • 西日本では柏餅を包む葉に使われています.また,根茎は民間薬になるといわれています.


イロハモミジ

  • 翼果をつけます.(風によって散布されます.)
  • カエデという呼び方は蛙手から来ています.
  • モミジと呼ぶのは紅葉が他のものより優れていることからです.
  • 7裂する葉をイ,ロ,ハ,ニ...と7つ数えたからイロハモミジの名がつきました.
  • 元々カエデ科に属していたが分類体系が新エングラー体系からAPG体系に変わって,ムクロジ科になりました.



挑戦編

堅果とはどんぐりのことで殻斗とはどんぐりの帽子の部分のことです.


クリ

  • 堅果は1から3つ集まって,トゲのある総苞に包まれています.
  • 名前の由来は黒実,クロミから来ています.
  • 葉はクヌギに似ているが鋸歯の先端が緑色という点で区別するころができます.


スダジイ

  • 円錐状卵形の堅果をつけます.
  • 表面に横線上に並んだ小さな突起がある総苞が堅果を包んでます.
  • 白色の子葉をもった種子は食用になります.
  • スダジイの「スダ」の由来は不明.
  • よく似た種にツブラジイ(コジイ)があるが,ツブラジイの方が葉が薄いです.

マテバシイ

  • 堅果は堅く,長楕円形もしくは楕円形.
  • 翌年の秋に熟します.
  • 殻斗(どんぐりの帽子の部分)は皿状で鱗片は瓦状に並びます.
  • 種子は食べることができるが味は良くありません.
  • マテバシイという名前の「マテ」は九州の方言で意味は不明.

クヌギ

  • 球形の堅果をつけます.
  • 殻斗は大型でおわん型,線形の長い鱗片が密生しています.
  • アベマキの葉よりやや細いです.
  • 名前の由来は国木から.
  • 広島県に自生はないと思われます.


ナラガシワ

  • 楕円形の堅果をつけます.
  • 殻斗はおわん型で,縁は厚く,外側に小鱗片が接着しています.


アラカシ

  • 球状楕円形の堅果をつけます.
  • 殻斗はおわん型で,外側は横輪模様になっています.
  • 広島県の山でよく見かけます.
  • 材の利用は様々にわたり,木炭に適しています.
  • 枝や葉が粗いことからアラカシとなったと,推測されます.
  • カシの由来は堅木で樫と読ませることから.

シラカシ

  • 堅果は広楕円形.
  • 殻斗は浅いおわん型で,外側は横輪模様になっています.
  • 名前の由来は白かしで,材が白いことから来ています.
  • 広島大学理学部のシンボルツリー.

ウバメガシ

  • 楕円形または紡錘状楕円形で先端がとがった堅果をつけます.
  • 果実は食べることができます.
  • 殻斗(どんぐりの帽子の部分)はおわん型で縁は薄く,瓦状の鱗片が重なった形をしています.
  • とても材が堅いため備長炭の材に用いられます.

コナラ

  • 楕円形もしくは円柱状の楕円形の堅果をつけます.
  • 殻斗は皿状で,縁は薄ですい.
  • 葉の特徴は先端寄りで最大の幅になることです.

アベマキ

  • 球形の堅果をつける.堅果のみではクヌギと見分けることは困難.
  • 殻斗は大型でおわん型,線形の長い鱗片が密生してます.
  • クヌギと見分けるには葉の裏の毛の有無や,樹皮が参考になります.
  • アベマキの「アベ」は岡山県の方言である「アバタ」から来ており,樹皮のコルク層発達による凹凸からつけられました.
  • 広島県ではアベマキが自生しています.


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