植物観察会/KansatsukaiPageMiniLetter411

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ヒコビアミニレター No. 411(2013年3月4日)

 2013年2月17日の第535回植物観察会は尾道市百島町百島で行われた.尾道港9時,百島の福田港9時50分集合.早朝出立にもかかわらず,参加者46名.百島の地質は花崗岩で,東西,南北ともに約2 kmの小島である.島の北岸にある福田港から東回りに進むと,放棄された畑や果樹園の跡にエノキやアキニレ,アカメガシワなどの落葉広葉二次林が成立し,ニセアカシアの侵入も見られ,手入れされない竹林が多いなど過疎の島を感じさせる.島でよく見るクスドイゲがここにもあった.島の中央に診療所があり,そこから十文字山(184 m)に登る.山地の植生はウバメガシ二次林が主体であり,ナナメノキやアラカシ,クスノキ,ネズミモチ,ヤマモモ,アベマキ,コナラ,ネズ,ヤマコウバシ,ナワシログミ,キヅタ,テイカカズラ(葉に毛があるものも混生する),トベラ,マサキ,ヒサカキ,マンリョウ,ヤブコウジ,ネザサ,ジャノヒゲなどが見られたが,植物相は貧弱である.山頂には大きな石が露出しており,そこで昼食とする.西方に下る急斜面には見事なウバメガシ二次林(胸高直径25 cm内外)が続く.西海岸に下りて,福田港に向かう.コシダやウラジロ,コバノミツバツツジ,ヤマツツジ,クロマツを見つけたが,ネジキやナツハゼ,シャシャンボは見あたらず意外であった.ウバメガシ林の植物が優勢であり,アカマツ林の植物が少ないのである.海浜ではハマダイコンやハマナデシコ,ツルナを見た.人家近くではウメの花が咲き始めており,オオイヌノフグリやフラサバソウ,ナズナ,コハコベ,ホトケノザの花が咲き始めて春の兆しが感じられた.

(G. Toyohara 記)

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