フトヒルムシロ

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フトヒルムシロ(浮葉が波打ち水中葉の葉柄が目立たない)(広島県東広島市西条町下見; 撮影: 有村拓真, Nov. 18, 2023)
フトヒルムシロの水中葉(広島県東広島市西条町下見; 撮影: 有村拓真, Nov. 18, 2023)
フトヒルムシロとイヌタヌキモが混生している. その他にヒツジグサが見られた. (広島県東広島市西条町下見; 撮影: 有村拓真, Nov. 18, 2023)

フトヒルムシロ Potamogeton fryeri A.Benn.

シノニム

その他

分類

維管束植物門 Tracheophyta > 種子植物亜門 Spermatophytina > 被子植物上綱 Angiospermae > モクレン綱 Magnoliopsida > ユリ上目 Lilianae [= Monocotyledones 単子葉植物] > オモダカ目 Alismatales > ヒルムシロ科 Potamogetonaceae > ヒルムシロ属 Potamogeton

旧分類

種子植物門 Spermatophyta > 被子植物亜門 Angiospermae > 単子葉植物綱 Monocotyledoneae > ヒルムシロ科 Potamogetonaceae > ヒルムシロ属 Potamogeton

解説

  • 関(1973,1980)がオヒルムシロと報告したのは本種である.
  • 和名のフトヒルムシロはヒルムシロと比べて穂状花序が太い事に由来する.
  • 特に酸kな部の湖沼, ため池, 小川に群生する多年草. 酸性を好み, アルカリ性に傾くと速やかに消失する.
  • 種子またはそのままで越冬し殖芽は形成しない.
  • 水中葉は披針形で基部が水中茎を抱く. 浮葉は大きく, 葉縁が波打つ.
  • しばしば浮葉を形成せず水中葉のみの場合がある. その場合頂芽優勢が破れて腋芽が盛んに出るので本種でほぼ間違いない.
  • 茎断片を見ることでも同定することができる.
  • 近縁のヒルムシロの子房は1-3個で浮葉の柄が波状にならないのに対して, 本種は子房が4個で浮葉の柄の先が広がり波状となるので識別が可能である.

花期

  • 4-8月

分布・産地・天然記念物

分布

産地

天然記念物

  • 該当なし

標本

  • 三良坂町沖江(yy-8364),河内町元兼(yy-7133),野呂山(hh-6541),黒瀬町国近(km-3845),熊野町城山(yw-10199),世羅西町黒川(yy-11854),久井町宇根山(yy-11914),野呂山(km-5855),大和町蔵宗(ns-324),大朝町(mk-46),安浦町野呂(ms-3040),本郷町用倉(ms-4525),極楽寺山蛇ノ池(yw-6444),湯来町(ms-4628)東広島市御薗宇(ms-4472)

慣用名・英名・広島県方言

慣用名

  • 太蛭筵

英名

  • Flat-staliked Pondweed

広島県方言

備考

  • 環境庁コード: 60850

関連ページ

文献(出典)

引用文献

  • 関 太郎. 1973. 極楽寺山の植物相と植生.廿日市市郷土文化研究会編,「廿日市の文化11,12」 pp. 117-148. 廿日市市,広島.
  • 関 太郎. 1980. ヒコビア植物観察会の近況.ヒコビア 8(3-4): 449-463.
  • 大滝 末男. 1980. 日本水生植物図鑑. 318 pp. 北隆館, 東京.
  • 下田 路子. 1987. 西条盆地(広島県)の溜池の水草. 水草研会報 29: 5-7.
  • 角野 康郎. 1984. ヒルムシロ属同定の実際. 水草研究報 15:2-9.

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