植物観察会/KansatsukaiPageMiniLetter459

提供: 広島大学デジタル博物館
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ヒコビアミニレター No. 459(2016年8月4日)

 2016年7月24日の観察会は,山県郡北広島町の八幡湿原周辺で行われた.天気は曇.参加者は46名.八幡原公園駐車場に10時集合,コースの説明後に出発.まず,広場のコナラに寄生するヤドリギを観察,近くのナツツバキが満開,アズキナシコブシは若果,林縁にウバユリの花,バイケイソウの果実が見える.八幡原に向かう車道沿いに,ゲンノショウコイヌガラシアレチヌスビトハギブタナヒメジョオンクルマバナヤマジノホトトギスアキノタムラソウが開花,ツタウルシエゴノキに果実.小さな池の水面にアサザの花とフトヒルムシロの葉,岸辺にはエゾミソハギチダケサシビッチュウフウロヌマトラノオトモエソウクサレダマナガボノワレモコウコバノギボウシツリガネニンジンに花.さらに進むと,ムラサキツメクサオオマツヨイグサアキカラマツカワラナデシコウツボグサヤブカンゾウネジバナミズタマソウシシウドヘラオオバコに花,ウドはつぼみ.水田地帯に入ると,アギナシツユクサ(有毛型),アゼムシロに花.路傍の林縁にカラコギカエデツルウメモドキタニウツギコブシキハダに若果.川土手にはフランスギクオミナエシニガナノアザミなどに花.山すその湿地にはカキツバタアカバナセリヒメオトギリヒメヒオウギズイセンサボンソウオオマルバノホロシに花.湿原の入り口まで歩いて2.1 km,ここで希望者はマイクロバスに乗り八幡原公園のトイレまで往復.アカマツ林縁の山道に入り,アラゲナツハゼヤマウルシスノキサルナシミヤマガマズミに果実,昨夕に咲いたユウスゲの花はしおれ気味.眺めの良い新川溜池の土手で昼食,日が照らなかったのは幸いである.ここには,ノギランアリノトウグサモウセンゴケコバギボウシに花,センブリはつぼみ,シシガシラヒカゲノカズラが胞子葉を伸ばし,水中にフトイカンガレイの群落が並んで開花.カラマツの植林地に入るとリョウブに花,オトコヨウゾメカンボクサワフタギに若果,タンナトリカブトは葉のみ.湿原の木道からミズチドリカキランハンカイソウの残花,ヤマトミクリの花が見える.エゾミソハギの花の紅紫色が湖面に映え,遠くにコウホネの黄色の花,ジュンサイのちぎれた葉が岸辺に.ツリフネソウヒメキンミズヒキが咲き始め,ミゾソバキセルアザミの花はまだ.池を一周した後,水路沿いに下る.キササゲの上部に花が見える.ハス田の周囲に外来植物のアメリカミズアオイの大きな花序,白い花はヘラオモダカ.林道を進むと,ミズトラノオオカトラノオが並んで咲き,クララも花,ナナカマドは若果.水田の水路際にノカンゾウが多数咲いている.水田に囲まれた大歳神社には,スギに加えてブナケヤキの大木がある.少し休憩の後,30分歩いて出発地に戻った.

(H. Taoda 記)

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