「ホンシャクナゲ」の版間の差分
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+ | ==解説== | ||
+ | *花崗岩の岩峰,岩壁などに生育することが多いが、湿原の縁辺やアカマツ林に生育することもある. | ||
+ | *広島県から,これまでにツクシシャクナゲと報告されたもの[堀川ほか(1959),堀川・鈴木(1965)など]はホンシャクナゲである.当時の分類では,花冠が5裂して関東・東北南部に分布するものをアズマシャクナゲ,7裂して関東以西に分布するものを一括してツクシシャクナゲとされていたが,その後,ツクシシャクナゲの中で,葉裏に褐色の毛が密生するものをツクシシャクナゲ(紀伊半島・四国・九州に分布)と葉裏が無毛のものをホンシャクナゲ(中部・北陸・近畿・中国・四国東部に分布)と分けたためである. | ||
+ | *ホンシャクナゲは花が美しいために乱獲が絶えず,場所によっては小苗や若木がまったくなく大木だけの所もある. | ||
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+ | *広島県西部の吉備高原面の山地,渓谷に分布. | ||
+ | *廿日市市野貝原では施設周辺の山林中にツクシシャクナゲが植栽されており(標本 km-4796),将来,分布記録として注意を要する. | ||
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+ | *県天「竹仁のツクシシャクナゲ群落」(福富町),廿日市市天「シャクナゲ群生地」,八千代町天「シャクナゲ群生地」. | ||
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+ | ==標本== | ||
+ | *筒賀村(yy-8688),広島市(yw-187),廿日市市(km-4691),福富町(rn-8668),豊平町(ts-950903) | ||
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+ | ===慣用名=== | ||
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+ | *広島県RDBカテゴリ(2003):絶滅危惧II類(VU) | ||
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+ | *広島県RDBカテゴリ(2021):絶滅危惧II類(VU) | ||
+ | *環境庁コード: 41240 | ||
+ | *県RDB | ||
− | == 文献(出典)== | + | ==文献(出典)== |
− | * | + | *土井(1983),広島市教育委員会(1988),関ほか(1994),広島県(1995),Yamazaki(1996),広島大学理学部附属宮島自然植物実験所・比婆科学教育振興会(1997) |
+ | ==引用文献== | ||
+ | *堀川芳雄・鈴木兵ニ.1963. 広島県指定天然記念物(植物)調査報告.広島県教育委員会編,広島県文化財調査報告第3集.pp. 15-21, pls. 1-19. 広島県教育委員会,広島. | ||
+ | *堀川芳雄・鈴木兵ニ・安藤久次・中西 哲.1959. 三段峡・八幡高原及びその周辺地域所産高等植物目録.広島県教育員会編,三段峡と八幡高原総合学術調査報告.pp. 195-224, pls. 1-3. 広島県教育員会,広島. | ||
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ホンシャクナゲ Rhododendron degronianum subsp. metternichii (Sieb. & Zucc.) var. hondoense Nakai
シノニム
- Rhododendron japonoheptamerum Kitam. var. hondoense (Nakai) Kitam.[広島大学理学部附属宮島自然植物実験所・比婆科学教育振興会 1997で採用.]
その他
分類
維管束植物門 Tracheophyta > 種子植物亜門 Spermatophytina > 被子植物上綱 Angiospermae > モクレン綱(双子葉植物綱) Magnoliopsida > キク上目 Asteranae > ツツジ目 Ericales > ツツジ科 Ericaceae > ツツジ属 Rhododendron
旧分類
種子植物門 Spermatophyta > 被子植物亜門 Angiospermae > 双子葉植物綱 Dicotyledoneae > ツツジ科 Ericaceae > ツツジ属 Rhododendron
解説
- 花崗岩の岩峰,岩壁などに生育することが多いが、湿原の縁辺やアカマツ林に生育することもある.
- 広島県から,これまでにツクシシャクナゲと報告されたもの[堀川ほか(1959),堀川・鈴木(1965)など]はホンシャクナゲである.当時の分類では,花冠が5裂して関東・東北南部に分布するものをアズマシャクナゲ,7裂して関東以西に分布するものを一括してツクシシャクナゲとされていたが,その後,ツクシシャクナゲの中で,葉裏に褐色の毛が密生するものをツクシシャクナゲ(紀伊半島・四国・九州に分布)と葉裏が無毛のものをホンシャクナゲ(中部・北陸・近畿・中国・四国東部に分布)と分けたためである.
- ホンシャクナゲは花が美しいために乱獲が絶えず,場所によっては小苗や若木がまったくなく大木だけの所もある.
花期
分布・産地・天然記念物
分布
- 広島県西部の吉備高原面の山地,渓谷に分布.
- 廿日市市野貝原では施設周辺の山林中にツクシシャクナゲが植栽されており(標本 km-4796),将来,分布記録として注意を要する.
産地
天然記念物
- 県天「竹仁のツクシシャクナゲ群落」(福富町),廿日市市天「シャクナゲ群生地」,八千代町天「シャクナゲ群生地」.
標本
- 筒賀村(yy-8688),広島市(yw-187),廿日市市(km-4691),福富町(rn-8668),豊平町(ts-950903)
慣用名・英名・広島県方言
慣用名
- ホンシャク
英名
広島県方言
備考
- 広島県RDBカテゴリ(2003):絶滅危惧II類(VU)
- 広島県RDBカテゴリ(2011):絶滅危惧II類(VU)
- 広島県RDBカテゴリ(2021):絶滅危惧II類(VU)
- 環境庁コード: 41240
- 県RDB
文献(出典)
- 土井(1983),広島市教育委員会(1988),関ほか(1994),広島県(1995),Yamazaki(1996),広島大学理学部附属宮島自然植物実験所・比婆科学教育振興会(1997)
引用文献
- 堀川芳雄・鈴木兵ニ.1963. 広島県指定天然記念物(植物)調査報告.広島県教育委員会編,広島県文化財調査報告第3集.pp. 15-21, pls. 1-19. 広島県教育委員会,広島.
- 堀川芳雄・鈴木兵ニ・安藤久次・中西 哲.1959. 三段峡・八幡高原及びその周辺地域所産高等植物目録.広島県教育員会編,三段峡と八幡高原総合学術調査報告.pp. 195-224, pls. 1-3. 広島県教育員会,広島.
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