アイグロマツ

提供: 広島大学デジタル博物館
2010年3月1日 (月) 19:11時点におけるAdmin (トーク | 投稿記録)による版 (ページの作成: = アイグロマツ(アカクロマツ) ''Pinus''' x '''densi-thunbergii'' Uyeki= マツ科 Pinaceae == 解説== <!--この植物の解説・写真等をこ…)
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
ナビゲーションに移動検索に移動

アイグロマツ(アカクロマツ) Pinus x densi-thunbergii Uyeki

マツ科 Pinaceae


解説

常緑針葉高木.アカマツとクロマツの雑種で種々の中間段階が見られる.Kondo et al.(1989)によれば,広島県および山口県の沿岸部では松林の51.4%がアカマツ,28.9%がクロマツ,19.7%が雑種で構成され,マツノザイセンチュウによる枯死率はクロマツが35%,アカマツが20%,雑種が18%である.したがって,広島県の沿岸部ではアイグロマツが増える傾向にある.

アカマツとクロマツが近接して生育する場所で見られる自然雑種.アカマツとクロマツの中間的な形態になり,さまざまな段階のものが見られる.

クロマツに近いものをアイグロマツ,アカマツに近いものをアイアカマツ,ちょうど中間的なものをアイノコマツなどとよぶ場合もある.雑種になると,松枯れ病に強くなる傾向が見られ,瀬戸内海の沿岸部ではよく見られる.


分布・産地・天然記念物

標本

  • 府中町水分峡(mt-6309),黒瀬町大多田(mt-8724),川尻町野呂山(hh-6079),倉橋町室尾(hh-7054),安浦町塩谷(mt-11917),廿日市市可愛川(mt-13333).

慣用名

  • アイノコマツ

広島県方言

備考

  • 環境庁コード: 8990
  • 雑種

文献(出典)

  • 広島大学理学部附属宮島自然植物実験所・比婆科学教育振興会(編). 1997. 広島県植物誌. Pp. 832. 中国新聞社, 広島.
  • Toyohara 1979
  • 土井 1983
  • Kondo et al. 1989.