イヌガシ
提供: 広島大学デジタル博物館
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イヌガシ Neolitsea aciculata (Blume) Koidz.
解説
宮島は太田川の川口にまともに一面しているので冬はかなり冷え込む.「弥山おろし」と呼ばれるのも,太田川から中国山地の冷気が下ったものといわれている.北に面した谷はとりわけしんしんと冷え込む.そんな林の中にも,よく見るとすでに春の動きが感ぜられる.それがイヌガシの花である.あずぎ色で常緑の葉の下に短い柄で群がって咲いている.雄株と雌株が別で,雄花はにぎやかな感じであるが,雌花はつつましい.果実は晩秋に黒く熟する.カシという名がついているが,イヌガシはクスノキの仲間で,シロダモによく似ている.琉球列島から太平洋岸にそって千葉県まで,日本海側では隠岐まで分布し,瀬戸内一海沿岸では少ない.宮島のようにイヌガシの多い島は瀬戸内海ではめずらしい.
開花時期: 3月上旬から4月中旬
雄花 | 雄花 |
雌花 | 果実 |
慣用名
- マツラニッケイ
備考
- 環境庁コード: 16730
文献(出典)
- 広島大学理学部附属宮島自然植物実験所・比婆科学教育振興会(編). 1997. 広島県植物誌. Pp. 832. 中国新聞社, 広島.