オオイヌノフグリ

提供: 広島大学デジタル博物館
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オオイヌノフグリ Veronica persica Poiret

ゴマノハグサ科 Scrophulariaceae

クワガタソウ属 Veronica


解説

比較的日当たりの良い平地の野原や道ばた,田畑で見られる越年生(2年生)の草本で,草丈5-40 cm程度になる.植物体全体に荒い毛がある.葉は茎の下部から上部にかけて,対生から次第に互生に変化する.秋に芽生え,越年して春に花を咲かせる.花は直径が約10 mm程度で,4枚の花弁をもち,やや瑠璃色を帯びた青紫色.花は天気の良い日の朝開花するが,夕方になると閉じる.天気が悪い日も閉じている.雄しべは2本.

春になると普通に見られる代表的な植物であるが,19世紀の終わりころ関東に帰化した記録があり,現在では全国で見られる.

花が大きく,蜜をだし,紫外線を反射し,虫が訪れていることから虫媒花であると考えられるが,例年同じ場所で見られることや,果実が必ず対に成熟すること,花が終わる前雄しべが雌しべに接することなどから考えると,かなりの割合で自家受粉を行っている可能性がある.

和名は類似種のイヌノフグリに似て大型であることから.イヌノフグリと異なり,果実は丸くない.

花期

春(2-5月).広島県南部の早いところでは2月に開花が始まる.

慣用名

  • オオイヌノキンタマ

備考

  • 環境庁コード: 51420
  • 帰化(北半球に広く帰化)

文献

  • 広島大学理学部附属宮島自然植物実験所・比婆科学教育振興会(編). 1997. 広島県植物誌. Pp. 832. 中国新聞社, 広島.