「キビタキ 宮島」の版間の差分

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[[ファイル:キビタキ廿日市市宮島町熊谷美登撮影photo038.jpg|200px|thumb|right|キビタキ(廿日市市宮島町; 撮影: 熊谷美登)]]
 
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動物界 Animalia
 
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> キビタキ(亜種) ''Ficedula narcissina narcissina''
 
> キビタキ(亜種) ''Ficedula narcissina narcissina''
  
== 解説 ==
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==解説==
* 全長13.5cmとスズメより小さな鳥.
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*全長13.5cmとスズメより小さな鳥.
* 黒と黄色,それにだいだい色の三色がとても美しい野鳥で,夏鳥として日本全国の低地から亜高山帯にかけての広葉樹林に渡ってくる.
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*黒と黄色,それにだいだい色の三色がとても美しい野鳥で,夏鳥として日本全国の低地から亜高山帯にかけての広葉樹林に渡ってくる.
* 鳴き声もよく,日本三鳴鳥といわれる[[ウグイス_宮島|ウグイス]]・コマドリ・[[オオルリ_宮島|オオルリ]]らにもひけをとらない美声でさえずる.
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*鳴き声もよく,日本三鳴鳥といわれる[[ウグイス_宮島|ウグイス]]・コマドリ・[[オオルリ_宮島|オオルリ]]らにもひけをとらない美声でさえずる.
* 宮島にも4月中旬頃に渡ってきて,公園から弥山山頂まで広く生息する.
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*宮島にも4月中旬頃に渡ってきて,公園から弥山山頂まで広く生息する.
* 繁殖もしていて巣箱をかけるとよく利用する.普通は樹洞に枯れ葉や苔などで巣を作り,4~6個産卵してメスが抱卵する.
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*繁殖もしていて巣箱をかけるとよく利用する.普通は樹洞に枯れ葉や苔などで巣を作り,4~6個産卵してメスが抱卵する.
* 2週間くらいでヒナがふ化し,ヒナがふ化するとオスも育児に参加して,オス・メス共同でガの幼虫やアブなどの昆虫を餌として与える.
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*2週間くらいでヒナがふ化し,ヒナがふ化するとオスも育児に参加して,オス・メス共同でガの幼虫やアブなどの昆虫を餌として与える.
* この繁殖期には強いなわばりを持ち,他の鳥がなわばりに入ると激しく追い払い,なわばりを守る.
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*この繁殖期には強いなわばりを持ち,他の鳥がなわばりに入ると激しく追い払い,なわばりを守る.
* 8月になると繁殖も終わり,この年生まれの若鳥も親鳥も10月まで餌をたっぷりと食べ,体力をつけてから東南アジア方面へ去っていく.
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*8月になると繁殖も終わり,この年生まれの若鳥も親鳥も10月まで餌をたっぷりと食べ,体力をつけてから東南アジア方面へ去っていく.
  
  
* 4月中旬に渡来する夏鳥.島全域に分布し繁殖例も多い.
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*4月中旬に渡来する夏鳥.島全域に分布し繁殖例も多い.
* 海岸近くの公園地から山地の林まで広く生息する宮島の代表的夏鳥.
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*海岸近くの公園地から山地の林まで広く生息する宮島の代表的夏鳥.
* 樹洞や巣箱を利用して営巣する.
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*樹洞や巣箱を利用して営巣する.
  
 
(資料提供: 熊谷美登(厳島の鳥を知る会)/写真撮影: 熊谷美登)
 
(資料提供: 熊谷美登(厳島の鳥を知る会)/写真撮影: 熊谷美登)
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(1985年4月の「広報みやじま」に掲載されたものを一部改編)
 
(1985年4月の「広報みやじま」に掲載されたものを一部改編)
  
== 分布・産地・天然記念物 ==
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==備考==
=== 分布 ===
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*[[宮島の野鳥]]
=== 産地 ===
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*[[キビタキ|広島県のキビタキの解説ページ]]
=== 天然記念物 ===
 
  
== 慣用名・英名・広島県方言 ==
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==参考文献==
=== 慣用名 ===
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*宮島町教育委員会(編). 1999. 宮島の野鳥. 176 pp. 宮島町, 宮島町.
=== 英名 ===
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*日本鳥学会(編). 2012. 日本鳥類目録改訂第7版. xx + 438 pp. 日本鳥学会, 三田.
=== 広島県方言 ===
 
  
== 備考 ==
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==更新履歴==
* [[宮島の野鳥]]
 
 
 
== 参考文献 ==
 
* 宮島町教育委員会(編). 1999. 宮島の野鳥. 176 pp. 宮島町, 宮島町.
 
* 日本鳥学会(編). 2012. 日本鳥類目録改訂第7版. xx + 438 pp. 日本鳥学会, 三田.
 
 
 
== 更新履歴 ==
 
  
 
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2017年1月8日 (日) 09:10時点における最新版

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キビタキ(廿日市市宮島町; 撮影: 熊谷美登)

キビタキ Ficedula narcissina narcissina

分類

動物界 Animalia > 脊索動物門 Chordata > 脊椎動物亜門 Vertebrata > 鳥綱 Aves > スズメ目 Passeriformes > ヒタキ科 Muscicapidae > キビタキ属 Ficedula > キビタキ(種) Ficedula narcissina > キビタキ(亜種) Ficedula narcissina narcissina

解説

  • 全長13.5cmとスズメより小さな鳥.
  • 黒と黄色,それにだいだい色の三色がとても美しい野鳥で,夏鳥として日本全国の低地から亜高山帯にかけての広葉樹林に渡ってくる.
  • 鳴き声もよく,日本三鳴鳥といわれるウグイス・コマドリ・オオルリらにもひけをとらない美声でさえずる.
  • 宮島にも4月中旬頃に渡ってきて,公園から弥山山頂まで広く生息する.
  • 繁殖もしていて巣箱をかけるとよく利用する.普通は樹洞に枯れ葉や苔などで巣を作り,4~6個産卵してメスが抱卵する.
  • 2週間くらいでヒナがふ化し,ヒナがふ化するとオスも育児に参加して,オス・メス共同でガの幼虫やアブなどの昆虫を餌として与える.
  • この繁殖期には強いなわばりを持ち,他の鳥がなわばりに入ると激しく追い払い,なわばりを守る.
  • 8月になると繁殖も終わり,この年生まれの若鳥も親鳥も10月まで餌をたっぷりと食べ,体力をつけてから東南アジア方面へ去っていく.


  • 4月中旬に渡来する夏鳥.島全域に分布し繁殖例も多い.
  • 海岸近くの公園地から山地の林まで広く生息する宮島の代表的夏鳥.
  • 樹洞や巣箱を利用して営巣する.

(資料提供: 熊谷美登(厳島の鳥を知る会)/写真撮影: 熊谷美登)

(1985年4月の「広報みやじま」に掲載されたものを一部改編)

備考

参考文献

  • 宮島町教育委員会(編). 1999. 宮島の野鳥. 176 pp. 宮島町, 宮島町.
  • 日本鳥学会(編). 2012. 日本鳥類目録改訂第7版. xx + 438 pp. 日本鳥学会, 三田.

更新履歴


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