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= コウヤミズキ ''Corylopsis'' ''glabrescens'' Fr. & Sav. var. ''gotoana'' (Makino) Yamanaka=
  
マンサク科
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* ''Corylopsis'' ''glabrescens'' Franch. et Savat. var. ''gotoana'' (Makino) Yamanaka(広島大学理学部附属宮島自然植物実験所・比婆科学教育振興会 1997で採用.)
  
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== 解説==
 
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* 高さ3-4 mの落葉低木.
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* 花弁は5枚で,花は数 cmの穂になり,下向きに垂れる.
 
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* 宮島では沿岸近くの谷筋に比較的よく見られる.
高さ3-4mの落葉低木.早春,3月下旬から4月上旬にかけて,芽が出る前に淡黄色の花を開花させる.花弁は5枚で,花は数cmの穂になり,下向きに垂れる.中部地方から西に分布するが,広島県では稀.
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* 大元公園から多々良潟に行く途中の広大宮島自然植物実験所の園路に10数本自生している.また,広大宮島自然植物実験所園内に4本,大江浦に行く途中にも数本自生がある.島にあるのは大変めずらしい.
 
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* 春早く咲く花には,黄色の多いのは何故かよくわからない.たぶんその季節に活動する虫の眼にとまりやすいのかもしれない.
宮島では沿岸近くの谷筋に比較的よく見られる.大元公園から多々良潟に行く途中の広大宮島自然植物実験所の園路に10数本自生している.また,広大宮島自然植物実験所園内に4本,大江浦に行く途中にも数本自生がある.島にあるのは大変めずらしい.
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* 春の花の代表は[[マンサク]]であるが,宮島には自生していない.同じ科の[[コウヤミズキ]]が3月下旬から4月にかけて美しい黄色い花を見せてくれる.
 
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* 水木(みずき)という名はついているが,[[ハナミズキ]](花水木)や宮島に多い[[クマノミズキ]]のなかまではなく,[[トサミズキ]]や[[ヒュウガミズキ]]と同じ属である.
春早く咲く花には,黄色の多いのは何故かよくわからない.たぶんその季節に活動する虫の眼にとまりやすいのかもしれない.春の花の代表はマンサクであるが,宮島には自生していない.同じ科のコウヤミズキが3月下旬から4月にかけて美しい黄色い花を見せてくれる.
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* 紀州高野山で明治16年に採集された標本にもとづいて,牧野富太郎博士が明治34年に命名している.
水木(みずき)という名はついているが,ハナミズキ(花水木)や宮島に多いクマノミズキのなかまではなく,トサミズキやヒュウガミズキと同じ属である.紀州高野山で明治16年に採集された標本にもとづいて,牧野富太郎博士が明治34年に命名している.
 
  
開花時期: 3月下旬から4月上旬(宮島)
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=== 花期 ===
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* 早春,3月下旬から4月上旬にかけて,芽が出る前に淡黄色の花を開花させる.
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== 分布・産地・天然記念物 ==
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* 中部地方から西に分布するが,広島県では稀.
  
== 慣用名==
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=== 産地 ===
*ミヤマトサミズキ
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* 紀州高野山(基準産地)
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== 標本 ==
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* 筒賀村竜頭峡(yy-6489),滝山峡(yy-7218),芸北町雄鹿原川(yy-5013),倉橋島(yy-5662),加計町温井(yy-5853),高宮町小掛峡(yy-6075),広島市南原峡(nk-89021),江田島(km-4910),佐伯町栗栖(km-5161),呉市広徳丸(mt-13877),宮島(rn-6284),湯来町石ヶ谷峡(mt-15786),甲山町下川尻(ts-961029)
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* ミヤマトサミズキ
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== 備考==
 
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* 環境庁コード: 22490
 
* 環境庁コード: 22490
 
  
 
== 文献(出典)==
 
== 文献(出典)==
* 広島大学理学部附属宮島自然植物実験所・比婆科学教育振興会(編). 1997. 広島県植物誌. Pp. 832. 中国新聞社, 広島.
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* 関ほか(1975),井波(1981),関(1983b),土井(1983),関(1984),広島市教育委員会(1988),[[広島大学理学部附属宮島自然植物実験所・比婆科学教育振興会(1997)|広島大学理学部附属宮島自然植物実験所・比婆科学教育振興会(1997)]]
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2011年3月15日 (火) 10:41時点における版

広島大学 > デジタル自然史博物館 > 植物 > 郷土の植物 > 維管束植物 > コウヤミズキ | 広島県の植物図鑑 / 和名順

コウヤミズキ Corylopsis glabrescens Fr. & Sav. var. gotoana (Makino) Yamanaka

シノニム

その他

  • Corylopsis glabrescens Franch. et Savat. var. gotoana (Makino) Yamanaka(広島大学理学部附属宮島自然植物実験所・比婆科学教育振興会 1997で採用.)

分類

種子植物門 Spermatophyta > 被子植物亜門 Angiospermae > 双子葉植物綱 Dicotyledoneae > マンサク科 Hamamelidaceae > トサミズキ属 Corylopsis

解説

  • 高さ3-4 mの落葉低木.
  • 花弁は5枚で,花は数 cmの穂になり,下向きに垂れる.
  • 宮島では沿岸近くの谷筋に比較的よく見られる.
  • 大元公園から多々良潟に行く途中の広大宮島自然植物実験所の園路に10数本自生している.また,広大宮島自然植物実験所園内に4本,大江浦に行く途中にも数本自生がある.島にあるのは大変めずらしい.
  • 春早く咲く花には,黄色の多いのは何故かよくわからない.たぶんその季節に活動する虫の眼にとまりやすいのかもしれない.
  • 春の花の代表はマンサクであるが,宮島には自生していない.同じ科のコウヤミズキが3月下旬から4月にかけて美しい黄色い花を見せてくれる.
  • 水木(みずき)という名はついているが,ハナミズキ(花水木)や宮島に多いクマノミズキのなかまではなく,トサミズキヒュウガミズキと同じ属である.
  • 紀州高野山で明治16年に採集された標本にもとづいて,牧野富太郎博士が明治34年に命名している.

花期

  • 早春,3月下旬から4月上旬にかけて,芽が出る前に淡黄色の花を開花させる.
  • 3月下旬から4月上旬(宮島)
広島県佐伯郡宮島町にて撮影 (March 29, 1999) This photograph was taken by S. Mukai at Miyajima Is. in Hiroshima Pref., JAPAN.
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花(宮島,3月) 花(宮島,3月)
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花(宮島,3月) 果実(宮島)

分布・産地・天然記念物

分布

  • 中部地方から西に分布するが,広島県では稀.

産地

  • 紀州高野山(基準産地)

天然記念物

標本

  • 筒賀村竜頭峡(yy-6489),滝山峡(yy-7218),芸北町雄鹿原川(yy-5013),倉橋島(yy-5662),加計町温井(yy-5853),高宮町小掛峡(yy-6075),広島市南原峡(nk-89021),江田島(km-4910),佐伯町栗栖(km-5161),呉市広徳丸(mt-13877),宮島(rn-6284),湯来町石ヶ谷峡(mt-15786),甲山町下川尻(ts-961029)

慣用名・英名・広島県方言

慣用名

  • ミヤマトサミズキ

英名

広島県方言

備考

  • 環境庁コード: 22490

文献(出典)


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