シャシャンボ 宮島の植物と自然

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シャシャンボ Vaccinium bracteatum Thunb.

分類

ツツジ科 Ericaceae,スノキ属 Vaccinium

解説

高さ2-7 mになる常緑低木.葉は厚く革質(かくしつ)で,長さ3-5(-7) cm,縁に浅い鋸歯がある.宮島では,花期は6月下旬-8月上旬.花はつぼ状つり鐘形で白く,花冠の切れ込みが浅く,あまり目立たない.晩秋に果実が黒く熟し可食.関東以西の本州から四国,九州,琉球列島を経て,台湾,中国,インドシナ半島まで,東アジアおよび東南アジアに広く分布する.広島県では宮島だけでなく,本土側の海抜が低い暖地に普通で,とくにアカマツ林でよくみられる.同属の他種に比べて葉が厚く,葉の裏面の葉脈上に突起があることで容易に区別できる.日本に自生する野生のブルーベリーの仲間.同属にはコケモモなど美味しい果実をつけるものが多いが,本種の果実は毒はないものの,大きさが小さく酸味が強い.乾燥した場所に生育するものが多い.本種の葉の裏面には気孔が非常に少なく,この形態からも乾燥に適応したものと考えられる.和名は小小ん坊(ささんぼ)に由来するとされる.

「宮島の植物と自然」内のページ

「宮島の植物と自然」(広島大学大学院理学研究科附属宮島自然植物実験所 2009)内で掲載されているページ.

  • 36-37 pp.

文献(引用)


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