「ニホンヤモリ」の版間の差分

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2016年1月11日 (月) 10:01時点における版

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ニホンヤモリ(オス)(広島県三原市沼田東町; 撮影: 池田誠慈, Jun. 15, 2015)
ニホンヤモリ(メス)(広島県三原市沼田東町; 撮影: 池田誠慈, Jun. 28, 2015)
ニホンヤモリの雌雄の比較(背面).オス(写真左)は尾の付け根が大きく膨らみ,側肛疣(そっこうゆう)が大きく発達する.メス(写真右)は膨らみがなく側肛疣が発達しない.ニホンヤモリの尾にはW字形の模様がある.(広島県三原市沼田東町; 撮影: 池田誠慈, オスはJun. 15,2015. メスはJun. 28, 2015)
ニホンヤモリの雌雄の比較(側面).オス(写真上)は尾の付け根が大きく膨らみ,側肛疣(そっこうゆう)が大きく発達する.メス(写真下)は膨らみがなく側肛疣が発達しない.(広島県三原市沼田東町; 撮影: 池田誠慈, オスはJun. 15,2015. メスはJun. 28, 2015)
ニホンヤモリの雌雄の比較(腹面).オス(写真左)は尾の付け根が大きく膨らみ,前肛孔(ぜんこうこう)(白矢印)が発達する.メス(写真右)は膨らみがなく前肛孔はオスほど発達しない.(広島県三原市沼田東町; 撮影: 池田誠慈, オスはJun. 15,2015. メスはJun. 28, 2015)
ニホンヤモリ(メス)の腹面.卵がふたつ透けて見える.産卵を控え頸部にカルシウムを蓄積している(白矢印).(広島県三原市沼田東町; 撮影: 池田誠慈, Jun. 28, 2015)
ニホンヤモリの指下板.微細な毛の集まり.ファンデルワールス力で壁面に吸着することができる.(広島県三原市沼田東町; 撮影: 池田誠慈, Jun. 15, 2015)
タワヤモリとニホンヤモリの比較(胴背面).タワヤモリが均一な鱗のみが並ぶのに対し(写真左),ニホンヤモリは大型の顆粒状鱗(かりゅうじょうりん)が交じる.クリックして拡大画像.(撮影: 池田誠慈, タワヤモリはDec. 18, 2015. ニホンヤモリはJun. 15, 2015)
岩の割れ目で越冬中(冬越し中)のニホンヤモリ.(広島県廿日市市宮島町; 撮影: 田守泰裕, Jan. 10, 2016)

ニホンヤモリ Gekko japonicus

分類

動物界 Animalia > 脊索動物門 Chordata > 脊椎動物亜門 Vertebrata > 爬虫綱 Reptilia > 有鱗目 Squamata > トカゲ亜目 Lacertilia > ヤモリ科 Gekkonidae > ヤモリ属 Gekko > ニホンヤモリ Gekko japonicus

解説

  • 本州・四国・九州・対馬・屋久島に分布.国外では朝鮮半島南部・中国東南部に分布.
  • 生息場所が人家などの周辺に偏っていることから,中国大陸からの物資の輸送に伴い人為的に移入された外来種である可能性が極めて高い.
  • 人工的環境に適応した生物,シナントロープ(synanthropeまたはsynanthrop)の1例.
  • 広島県では,島嶼部から沿岸部を中心に分布している.
  • 宮島では,民家などに定着しているようだ.
  • 人家の電灯に飛んできた昆虫などを捕食する.
  • メスは5~8月,家屋や岩などの狭い隙間に2個の卵を産む.
  • 肢の指の裏には微細な毛が密集した指下板(しかばん)があり,ファンデルワールス力(van der Waals forces)により垂直な壁面などに吸着することができる.
  • 本種は尾の付け根の両側に側肛疣(そっこうゆう)という,いぼ状構造の大型鱗を2~4対もつ.オスのものはメスより大きい.
  • 総排泄腔より上に前肛孔(ぜんこうこう)という,分泌物を出す腺孔をもつ.オスでよく発達している.
  • 県内には他に日本固有種のタワヤモリが生息しているが,本種の胴背面には大型の顆粒状鱗(かりゅうじょうりん)が交じること,側肛疣が2~4対であること,前肛孔をもつこと,尾の付け根の斑紋がW字形になることなどで区別できる.

天然記念物・RDB

  • なし

慣用名・英名・広島県方言

慣用名

  • ヤモリ

英名

  • Japanese gecko

広島県方言

備考

文献(引用)

  • 比婆科学教育振興会(編). 1996. 広島県の両生・爬虫類. 168 pp. 中国新聞社, 広島. ISBN 978-4885172298.
  • 中村健児・上野俊一. 1963. 原色日本両生爬虫類図鑑. 214 pp. 保育社, 大阪.
  • 千石正一(編). 原色両生・爬虫類. 206 pp. 家の光協会, 東京.
  • 田中 聡. 1996. ヤモリ・トカゲモドキ類. 日本動物大百科 5: 65-68 pp. 平凡社, 東京.
  • 田中 聡. 1996. ニホンヤモリ. 日本動物大百科 5: 69 p. 平凡社, 東京.

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