マツの葉 宮島の植物と自然

提供: 広島大学デジタル博物館
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マツの葉

松葉のつくり

 マツ類の葉を正確に1枚だけ示してくださいと言われた時,皆さんは何の疑問もなく1本の「松葉」を手にするかも知れません.しかし,これでは正確に1枚を示したとは言えません.実は,松葉は短い枝(短枝(たんし))に細長い葉が複数枚ついたものなのです.よく見ると,針葉樹(しんようじゅ)と同じ裸子植物(らししょくぶつ)のイチョウ Ginkgo biloba と同じ構造になっていることが分かると思います.

二葉松類・三葉松類・五葉松類

 宮島で普通に見られるマツ類に,前項であげたアカマツクロマツがあります.これらのマツはいずれも,短枝に2枚の葉がついた松葉をもちます.マツ類は,1本の松葉の葉の数で大きく3つに分けられます.1本の「松葉」に2枚の葉がある二葉松類と,3枚の葉がある三葉松類,5枚の葉がある五葉松類があります.

 二葉松類は, アカマツクロマツの他にリュウキュウマツ Pinus luchuensis などがあり,日本に広く分布しています.三葉松類はラジアータマツ Pinus radiata やリギダマツ Pinus rigida などがあり,おもに北米に分布しています.五葉松類はヒメコマツ Pinus parviflora やハイマツ Pinus pumila などがあり,日本ではおもに高山に分布しています.

「宮島の植物と自然」内のページ

「宮島の植物と自然」(広島大学大学院理学研究科附属宮島自然植物実験所 2009)内で掲載されているページ.

  • 98-99 pp.

文献(引用)