「モズ 宮島」の版間の差分
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2015年6月28日 (日) 20:48時点における版
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モズ Lanius bucephalus bucephalus
分類
動物界 Animalia > 脊索動物門 Chordata > 脊椎動物亜門 Vertebrata > 鳥綱 Aves > スズメ目 Passeriformes > モズ科 Laniidae > モズ属 Lanius > モズ(種) Lanius bucephalus モズ(亜種) Lanius bucephalus bucephalus
解説
- 全長20cmで,ムクドリより少し小さくてスマートな姿をした小鳥.
- 広い畑地や公園などの近くの林に生息し,森林の中には見られない.
- モズの名前はよく知られているが,モズの「はやにえ」やモズの「高鳴き」はあまり知られていない.
- モズの高鳴きは秋になると聞かれるようになる.モズは繁殖活動を終えると各地に1羽ずつ分散して冬期になわばりを持つために,高い木の梢にとまり,「キョン,ギチ,ギチ,ギチ」と高い声で強く鳴き,なわばり宣言をする.これがモズの高鳴きといわれるもので,11月ごろまで聞かれる.
- このなわばりは,モズの生活にとって非常に重要な意味があり,12月から翌年の3月までの厳しい冬の餌場を確保するためと,3月から始まる繁殖のため,少しでも良い条件を確保するためになわばりを持つ.
- モズにとって、この二つの条件が満たされないと子孫を残すことができなくなる.
- モズの「はやにえ」も変わった行動で知られている.モズは、鋭くかぎ型に曲がった嘴(くちばし)で昆虫やトカゲ,カエル,小鳥も捕らえる.はやにえは,これらの捕らえた獲物を食べずに小枝の先や有刺鉄線などに刺して残しておいたものを言う.
- この残された餌は後に食べるための貯食行動であるとか,なわばりの宣言のためであるとか言われているが,本当のことは分かっていない.
- 留鳥で周年生息するがそれ程多くない.
- 生息地となる畑地が多々良と大砂利の2か所しかなく,繁殖地域も限られている.その他包ヶ浦や大江,青海苔などで各浦々にも見られる.
(資料提供: 熊谷美登(厳島の鳥を知る会)/写真撮影: 熊谷美登)
(1985年10月の広報みやじまに掲載されたものを改編)
備考
文献(引用)
- 日本鳥学会(編). 2012. 日本鳥類目録改訂第7版. xx + 438 pp. 日本鳥学会, 三田.