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= ヒコビアミニレター No. 305 (2005年5月6日) =
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= ヒコビアミニレター No. 304 (2005年4月4日) =
  
2005年4月17日の第430回植物観察会は山野峡で行われた.山野峡駐車場に10時集合.参加者67名.早春に開花する植物を観察するのが目的であったが,ユキワリイチゲの花はもう終わっていた.しかし,イチリンソウ,セントウソウ,タチツボスミレ,ツルカノコソウ,トリガタハンショウヅル,ナガバタチツボスミレ,ヒトリシズカ,フタバアオイ,フデリンドウ,マルバコンロンソウ,ヤマアイ,ヤマネコノメソウ,ヤマブキ,ヤマルリソウ,ユリワサビなどの花が豊富に見られた.また,キクガラクサ,レンプクソウ,シロバナネコノメ,ウスバヒョウタンボク,ナツアサドリなど希少種の花も見ることが出来た.竜頭滝に向かう川沿いの道筋はケヤキ林域であり特に春植物が豊富に見られる所である.また,川沿いにカヤの木に垂れ下がるキヨスミイトゴケが沢山見られたのが印象的であった.昼食後,竜頭滝より上流の集落を目指すと,植生は集落近くでケヤキ林やアラカシ林からコナラ二次林(里山)に変化する.道路の法面は外来種による緑化工事が全く為されていないのでヤマルリソウなどの野草が豊富にみられて感激する.
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2005年3月20日の第429回植物観察会は広島市似島で行われた.9時15分宇品港に集合.参加者42名.9時30分出航.9時50分似島学園前で下船.似島学園から安芸小富士(278 m)に向かってアセビ,ソヨゴ,イヌツゲ,リョウブを探しながら登る.まずリョウブが1本見つかる.中腹でアセビ(開花)が数本出現した.尾根筋で地面を這う形のソヨゴを1本見つける.山頂近くでイヌツゲが数本出現した.対岸本土では普通に見られるこれら4種が,似島では稀な存在になっているのは二次林資源の過剰な利用により群落が遷移段階の低いものに退行遷移した結果であると推定された.それは,常緑広葉樹としてシャシャンボ,ヤマモモ,ヒサカキ(開花)は多く見られるが,アラカシ,ヤブツバキ(開花),カナメモチなど照葉樹林要素の植物が少なく,コジイ,サカキ,ナナメノキはそれぞれ1本見つかったのみであることからも伺える.群落名で言えば,対岸本土の二次林の多くがアカマツ-アラカシ群集のコシダ亜群集に属するのに対し,似島の二次林の大部分は同群集のネズ亜群集に属することになる.どんよりとした天気で山頂からの眺望は余り良くなかったが,空気が澄んだ日であれば広島市街地を見下ろす絶景を見ることが出来るはずである.山頂付近に着いた正午前の時刻,福岡で大地震が発生.
  
 
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2011年1月2日 (日) 18:12時点における版

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ヒコビアミニレター No. 304 (2005年4月4日)

2005年3月20日の第429回植物観察会は広島市似島で行われた.9時15分宇品港に集合.参加者42名.9時30分出航.9時50分似島学園前で下船.似島学園から安芸小富士(278 m)に向かってアセビ,ソヨゴ,イヌツゲ,リョウブを探しながら登る.まずリョウブが1本見つかる.中腹でアセビ(開花)が数本出現した.尾根筋で地面を這う形のソヨゴを1本見つける.山頂近くでイヌツゲが数本出現した.対岸本土では普通に見られるこれら4種が,似島では稀な存在になっているのは二次林資源の過剰な利用により群落が遷移段階の低いものに退行遷移した結果であると推定された.それは,常緑広葉樹としてシャシャンボ,ヤマモモ,ヒサカキ(開花)は多く見られるが,アラカシ,ヤブツバキ(開花),カナメモチなど照葉樹林要素の植物が少なく,コジイ,サカキ,ナナメノキはそれぞれ1本見つかったのみであることからも伺える.群落名で言えば,対岸本土の二次林の多くがアカマツ-アラカシ群集のコシダ亜群集に属するのに対し,似島の二次林の大部分は同群集のネズ亜群集に属することになる.どんよりとした天気で山頂からの眺望は余り良くなかったが,空気が澄んだ日であれば広島市街地を見下ろす絶景を見ることが出来るはずである.山頂付近に着いた正午前の時刻,福岡で大地震が発生.

(G. Toyohara記)

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