植物観察会/KansatsukaiPageMiniLetter307

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ヒコビアミニレター No. 307 (2005年7月8日)

2005年6月12日の第432回植物観察会は本郷町の小早川城跡で行われた.JR本郷駅前に10時集合後,車で本郷名水駐車場に移動.参加者45名.本郷名水の電気伝導度は180.6 μcm/sec.でありかなりミネラルに富む水のようである.途中で採取してきた山陽自動車道奥屋PAの名水が77.3であり,広島の水道水が70前後,寂地峡の名水で25.0,宮島実験所の水が46.0であることを考えると,名水の条件は必ずしも電気伝導度では評価出来ないものかもしれない.城山の植生はアベマキ林を主体とするものであり,アラカシ,ネズミモチ,ナナメノキ,カナメモチ,ヤブツバキ,イヌビワ,クロキ(分布東限に近い)の照葉樹林要素の植物が見られた.イチヤクソウとウメガサソウの花が同所で見られた.山頂付近で露岩の多い所にはアカマツ,ネズ,ナツハゼ,コシダ,シャシャンボなどのアカマツ林要素の植物が多い.中国山地に分布するアズキナシは吉備高原で少なくなり,瀬戸内海沿岸部で再び出現する傾向にあるが,本郷城山にもかなり生育していた.山頂の本丸跡で昼食.ツメレンゲが目立ち,平坦部にはクララが多い.井戸跡にエドヒガンの大木があり,その付近にケテイカカズラが花を咲かせていた.探していた植物のうちソヨゴの幼木を1本確認したが,アセビとイヌツゲは植栽したものであった.

(G. Toyohara 記)

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