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2011年1月15日 (土) 22:34時点における版
広島大学 > デジタル自然史博物館 > 宮島 > 植物観察会 | 植物
ヒコビアミニレター No. 309 (2005年8月29日)
2005年8月21日の第434回植物観察会は奥滝山峡で行われた.温井ダム展望台レストラン前の駐車場に9時30分集合後,バスで奥滝山峡入口に移動.生憎の雨天であったが,53名が参加して,盛況であった.奥滝山峡は滝山峡の支流である大佐川峡谷を指しており,最近その名が知られるようになった.川沿いの道路は未舗装であり,細見谷の林道と似た所もある.峡谷の入口は海抜高約450 mであり,果実を付けたイヌブナやイヌシデ,アカシデ,クマシデ等の落葉広葉樹が多い.常緑広葉樹のウラジロガシが落葉広葉樹と混交林を為すが,海抜高約500 mから上部にはなくなり,この峡谷が冷涼であることを示している.岩峰にはアカマツ,ヒノキ,ヒメコマツ等の針葉樹が見られるが,太平洋側要素のツガは見られず,多雪地であることを伺わせる.川岸にはネコヤナギの他にキシツツジが多く見られ,ツゲを1本見ることが出来た.自然河川の状態が良く留められており,滝もあるなど景勝地として優れたものを持っている.景勝の地点には名称を記し,奥滝山峡の幟を立てるなど,今売り出し中と言う感じであるが,それは少し控えて,自然のままの方がふさわしいように思われた.特に最悪の事態と思われたのは,道路沿いに除草剤を散布して,草が茂らないようにしてある事であり,関係者に猛省を促したい.
(G. Toyohara記)
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