「植物観察会/KansatsukaiPageMiniLetter398」の版間の差分

提供: 広島大学デジタル博物館
ナビゲーションに移動検索に移動
(ページの作成: = ヒコビアミニレター No. 398 (2012年3月1日) = 2012年2月19日の第521回植物観察会は山口県光市室積の峨眉山で行われた.普賢寺裏の峨…)
 
1行目: 1行目:
 
= ヒコビアミニレター No. 398 (2012年3月1日) =
 
= ヒコビアミニレター No. 398 (2012年3月1日) =
  
2012年2月19日の第521回植物観察会は山口県光市室積の峨眉山で行われた.普賢寺裏の峨眉山駐車場に10時集合.参加者55名.杵崎神社周辺には,胸高直径60 cmを超える大径木のスダジイやクスノキ,モチノキ,タブノキ等の混生する照葉樹林があり,亜高木層にミミズバイやヤブツバキ,モッコク,ヒメユズリハ,シロダモ,ネズミモチ,クロキ等の照葉樹,低木層にタイミンタチバナやカクレミノ,カンザブロウノキ,イズセンリョウ,ヒサカキ,トベラ,ヤブニッケイ等,草本層にアリドオシやオオカグマ,ベニシダ,ツルコウジ,イタビカズラ,サカキカズラ,ヤブラン,ジャノヒゲ,マンリョウ等が生育しており,スダジイ—ミミズバイ群集に属する.岩国城山や宮島ではスダジイではなくコジイであるが,同群集に属すると思われる.数本のスダジイに板根が見られて珍しかった.南北に走る尾根筋まで登るとクサフグ産卵地の立て札があったが,海岸に下りる道は通行止めになっていた.南側へ登ると峨眉山(116.9 m)を通るが,今回は逆の北側へ行くコースを歩いた.この分岐点でコヒロハハナヤスリを観察する.北上するコースではタイミンタチバナ,クロキおよびシャシャンボの黒実が非常にたくさん見られた.象鼻ヶ岬を遠望できる見晴台で昼食.さらに北上するとヤマモモが多く見られるようになり,アカマツやコナラ,アベマキ,ネジキ,コバノミツバツツジ,コシダ,ウラジロ,ザイフリボク等の二次林要素の植物と,クロバイやクスドイゲ,オオバグミ,コバンモチ,ハマニンドウ,ナナメノキ等も見られた.最北の岩場ではイブキを見ることができた.
+
2012年2月19日の第521回植物観察会は山口県光市室積の峨眉山で行われた.普賢寺裏の峨眉山駐車場に10時集合.参加者55名.杵崎神社周辺には,胸高直径60 cmを超える大径木のスダジイやクスノキ,モチノキ,タブノキ等の混生する照葉樹林があり,亜高木層にミミズバイやヤブツバキ,モッコク,ヒメユズリハ,シロダモ,ネズミモチ,クロキ等の照葉樹,低木層にタイミンタチバナやカクレミノ,カンザブロウノキ,イズセンリョウ,ヒサカキ,トベラ,ヤブニッケイ等,草本層にアリドオシやオオカグマ,ベニシダ,ツルコウジ,イタビカズラ,サカキカズラ,ヤブラン,ジャノヒゲ,マンリョウ等が生育しており,スダジイ—ミミズバイ群集に属する.岩国城山や宮島ではスダジイではなくコジイであるが,同群集に属すると思われる.数本のスダジイに板根が見られて珍しかった.南北に走る尾根筋まで登るとクサフグ産卵地の立て札があったが,海岸に下りる道は通行止めになっていた.南側へ登ると峨眉山(116.9 m)を通るが,今回は逆の北側へ行くコースを歩いた.この分岐点でコヒロハハナヤスリを観察する.北上するコースではタイミンタチバナ,クロキおよびシャシャンボの黒実が非常にたくさん見られた.象鼻ヶ岬を遠望できる見晴台で昼食.さらに北上するとヤマモモが多く見られるようになり,アカマツやコナラ,アベマキ,ネジキ,コバノミツバツツジ,コシダ,ウラジロ,ザイフリボク等の二次林要素の植物と,クロバイやクスドイゲ,オオバグミ,コバンモチ,ハマニンドウ,ナナメノキ等も見られた.最北の岩場ではイブキを見ることができた. <div style="text-align:right">(G. Toyohara 記)</div>
<div style="text-align:right">(G. Toyohara 記)</div>
 
  
 
----
 
----

2012年3月16日 (金) 15:51時点における版

ヒコビアミニレター No. 398 (2012年3月1日)

2012年2月19日の第521回植物観察会は山口県光市室積の峨眉山で行われた.普賢寺裏の峨眉山駐車場に10時集合.参加者55名.杵崎神社周辺には,胸高直径60 cmを超える大径木のスダジイやクスノキ,モチノキ,タブノキ等の混生する照葉樹林があり,亜高木層にミミズバイやヤブツバキ,モッコク,ヒメユズリハ,シロダモ,ネズミモチ,クロキ等の照葉樹,低木層にタイミンタチバナやカクレミノ,カンザブロウノキ,イズセンリョウ,ヒサカキ,トベラ,ヤブニッケイ等,草本層にアリドオシやオオカグマ,ベニシダ,ツルコウジ,イタビカズラ,サカキカズラ,ヤブラン,ジャノヒゲ,マンリョウ等が生育しており,スダジイ—ミミズバイ群集に属する.岩国城山や宮島ではスダジイではなくコジイであるが,同群集に属すると思われる.数本のスダジイに板根が見られて珍しかった.南北に走る尾根筋まで登るとクサフグ産卵地の立て札があったが,海岸に下りる道は通行止めになっていた.南側へ登ると峨眉山(116.9 m)を通るが,今回は逆の北側へ行くコースを歩いた.この分岐点でコヒロハハナヤスリを観察する.北上するコースではタイミンタチバナ,クロキおよびシャシャンボの黒実が非常にたくさん見られた.象鼻ヶ岬を遠望できる見晴台で昼食.さらに北上するとヤマモモが多く見られるようになり,アカマツやコナラ,アベマキ,ネジキ,コバノミツバツツジ,コシダ,ウラジロ,ザイフリボク等の二次林要素の植物と,クロバイやクスドイゲ,オオバグミ,コバンモチ,ハマニンドウ,ナナメノキ等も見られた.最北の岩場ではイブキを見ることができた.

(G. Toyohara 記)

デジタル自然史博物館 / 広島大学 / 宮島自然植物実験所 / 植物観察会のトップ / 過去のヒコビアミニレター / 古いNews | 植物 にもどる