秋の七草

提供: 広島大学デジタル博物館
2014年1月6日 (月) 00:12時点におけるChubo (トーク | 投稿記録)による版 (→‎解説)
ナビゲーションに移動検索に移動

秋の七草

解説

春の七草は食用になる種や農耕に関係のある種が含まれるのに対して,秋の七草が鑑賞を目的としたものがあげられている. 古来,野原を散策して短歌や俳句を詠むことが行われており,とくに秋の時期に花が咲いた野原を花野(はなの)と呼ぶ. このような習慣に関連して,伊勢神宮の外宮で行われる仲秋の名月を観賞する観月会に供えられた秋の七草で,もともとは山上憶良(やまのうえのおくら)が選定して和歌に詠んだものに由来するとされている.この和歌は二首あり,万葉集に収められている.なお,朝貌(あさがお)は,桔梗(ききょう)以外にも朝顔や昼顔,木槿(むくげ)など諸説あるが,桔梗が定説.

万葉集・巻八,1537

秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびをり) かき数ふれば 七種(ななくさ)の花

万葉集・巻八,1538

萩の花 尾花葛花 瞿麦(撫子,なでしこ)の花 姫部志(女郎花,をみなへし,おみなえし) また藤袴 朝貌(桔梗,あさがお)の花

秋の七草

  • はぎ(萩)
  • おばな(尾花,薄,ススキ)
  • くずばな(葛花,葛,クズ)
  • なでしこ(撫子)
  • おみなえし(女郎花)
  • ふじばかま(藤袴)
  • あさがお(朝貌,桔梗)

慣用名

備考

文献(出典)


広島大学 / デジタル自然史博物館 / 植物 / 郷土の植物 にもどる