「薬になる植物と毒になる植物 宮島の植物と自然」の版間の差分

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 植物は,苦味があったり渋味があったりするものが少なくありません.植物は,動物と異なり,自ら移動できません.一度根付くと生育する場所を変えることができないため,たとえ動物に食べられそうになっても,何らかの方法で食べられにくくする方法を発達させたと考えられています.そのひとつが,化学物質を作ることで防御する戦略です.動物に対してだけでなく,他の植物の生長や発芽を阻害するような化学物質を作る植物もあります.この作用を他感作用(アレロパシー)と呼びます.植物が作る化学物質には,さまざまな種類がありますが,アルカロイド類alkaloid がとくに多く知られています.これらの化学物質は毒になったり,うまく利用すれば薬になったりします.例えば,[[ヒメハギ_宮島の植物と自然|ヒメハギ]]などは薬用に利用されています.毒と薬は,化学物質の構造も似ているものが多く,毒と薬は紙一重(かみひとえ)なものが少なくないのです.
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== 文献(引用) ==
 
== 文献(引用) ==
* [[広島大学大学院理学研究科附属宮島自然植物実験所_2009|広島大学大学院理学研究科附属宮島自然植物実験所(編), 坪田博美・向井誠二.  2009.  宮島の植物と自然, 8版.  160 pp.  広島大学大学院理学研究科附属宮島自然植物実験所, 廿日市.]]
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* [[広島大学大学院理学研究科附属宮島自然植物実験所_2009|広島大学大学院理学研究科附属宮島自然植物実験所(編), 坪田博美・向井誠二.  2009.  宮島の植物と自然, 8版.  160 pp.  広島大学大学院理学研究科附属宮島自然植物実験所, 廿日市.]]
  
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2016年3月8日 (火) 13:55時点における最新版

広島大学 > デジタル自然史博物館 > 宮島の植物と自然 > 目次 > 薬になる植物と毒になる植物

薬になる植物と毒になる植物

植物と薬・毒

 植物は,苦味があったり渋味があったりするものが少なくありません.植物は,動物と異なり,自ら移動できません.一度根付くと生育する場所を変えることができないため,たとえ動物に食べられそうになっても,何らかの方法で食べられにくくする方法を発達させたと考えられています.そのひとつが,化学物質を作ることで防御する戦略です.動物に対してだけでなく,他の植物の生長や発芽を阻害するような化学物質を作る植物もあります.この作用を他感作用(アレロパシー)と呼びます.植物が作る化学物質には,さまざまな種類がありますが,アルカロイド類alkaloid がとくに多く知られています.これらの化学物質は毒になったり,うまく利用すれば薬になったりします.例えば,ヒメハギなどは薬用に利用されています.毒と薬は,化学物質の構造も似ているものが多く,毒と薬は紙一重(かみひとえ)なものが少なくないのです.

有毒植物

 植物の中には,防御のために毒を作り,植物体全体あるいは一部に動物にとって毒となる化学物質を蓄積するものがあります.これらの植物は,有毒植物と呼ばれます.有毒植物の中には,ウルシの仲間のように動物が触れると皮膚に炎症を起こしたりするものや,アセビシキミのように食べると中毒症状をおこすものがあります.また,キノコなどの菌類も有毒のものが多く知られています.

薬になる植物と毒になる植物
種名 冊子中のページ数
ヒメハギ 107 p.
ハマゴウ 108-109 pp.
アセビ 110 p.
シキミ 111 pp.
ハスノハカズラ 112-113 pp.

「宮島の植物と自然」内のページ

「宮島の植物と自然」(広島大学大学院理学研究科附属宮島自然植物実験所 2009)内で掲載されているページ.

  • 106-113 pp.

文献(引用)


広島大学 > デジタル自然史博物館 > 宮島の植物と自然 > 目次 > 薬になる植物と毒になる植物